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フリーランス(個人事業主)の確定申告の選択肢とは

ファイナンシャルフィールド / 2019年4月14日 11時20分

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私もそうですが、多数の会社から収入を得ているフリーランス(個人事業主)にとって、確定申告は悩みの多い作業であることと思われます。   会計ソフトでは、青色申告に必要な決算書は作成できるものの、確定申告全体に関するサポートは十分とは言えないようです。かといって、税理士に依頼するのも費用がかかるため、できれば避けたいところです。   そのような方のために、私が実際に行っている確定申告の方法についてご紹介いたします。  

フリーランス(個人事業主)の確定申告の選択肢とは

フリーランスの確定申告の選択肢には、以下の3つがあります。
 
(1)青色申告(65万円の特別控除)
(2)青色申告(10万円の特別控除)
(3)白色申告(特別控除なし)
 
青色申告とは、税務署にあらかじめ届け出をしておくと、税金面でさまざまなメリットを受けられる申告方法です。届け出をしない、もしくは期限に間に合わなかったなどの場合は、すべて白色申告になります。
 
青色申告の一番のメリットは65万円、もしくは10万円を所得から控除し、納める税金を減らせることです。青色申告を選択するにはいくつかの要件があるものの、簿記の知識がなくても無料の会計ソフトなどで要件を満たすことができるようになっています。まだ白色申告の方は、ぜひ青色申告を検討してはいかがでしょうか。
 

国税庁の確定申告書等作成コーナーの限界

フリーランスの方が確定申告をするときは、国税庁のWEBサービスである「確定申告書等作成コーナー」を用いる方が多いと思われます。
 
私自身、在職中も住宅取得や医療費控除、ふるさと納税などの理由から毎年のように確定申告をしており、毎回このWEBサービスを利用していました。そして、フリーランスになった翌年にも当然のように利用しようとしましたが、大きな不具合に直面しました。
 
さまざまな分野でお仕事をさせていただいていると、支払調書の枚数が当然多くなります。1年目は8枚になりました。WEBサービスでは、いずれの入力方法においても給与支払者が多数の場合は対応しておらず、WEBサービスのみで完結できないことが判明したのです。
 

複数の支払調書がある場合の確定申告方法

多数の支払調書がある場合、確定申告書等作成コーナーの、「作成開始」→「印刷して書面提出する」→「所得税」→「全ての所得対応」から、申告書の作成にあたってデータ入力を始めます。
 
決算書から収入金額、所得金額などを入力し、控除項目もすべて入力します。複雑な生命保険料控除も、複数社から控除証明書をもらっている場合でも、WEBサービスは対応しており、簡単に計算することができます。
 
入力が完了したら、第1表と第2表ともに印刷します。やや面倒ですが、第1表の「所得税及び復興特別所得税の額(42)」まで手書きで用紙に転記し、「所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額(44)」にすべての源泉徴収税額の合算額を記入します。それから「所得税及び復興特別所得税の申告納税額(45)」「還付される税金(48)」を記入し、捺印したら完成です。
 
添付用紙の、源泉徴収票貼付のところには、給与支払者と源泉徴収税額をリストにし、合算額を明記したものを作成して貼付し、原本は別紙参照とします。そして、すべての支払調書の原本を、白紙に両面使って貼付します。
 
このようにして作成した申告書、決算書、各種計算書、控除証明書類、別紙等を取り揃えて提出すれば完了です。これで、還付が行われることになります。
(注)かっこ内の数字は申告書書面の項目番号
 
以上、多数の支払調書があるフリーランスの確定申告方法について、私のケースを紹介してまいりました。税理士に頼らず、青色申告も自分でやってこそのフリーランスであってほしいと思います。
 
執筆者:加藤啓之 (かとう しげゆき)
FP横浜オフィス加藤 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、1級DCプランナー
 
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