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信用スコアで評価される時代がやってくる?最先端、中国の今

ファイナンシャルフィールド / 2019年5月14日 10時0分

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ネットで金融機関と取引をしたり、モノを買ったりすることが当たり前の時代になりました。   一方で「個人情報の流出が気になるので、極力そういうことはしていません」と頑な態度の人もいます。中国では、個人の情報を集約して信用評価するシステムが広がっています。  

“自分の信用力”を意識することはありますか?

先日地下鉄に乗っていたら、隣の会話が聞こえてきました。男性2人ですが、一人が最近家を購入したそうです。住宅ローンは、同じ金融機関ですが、夫婦別々に組んだそうです。
 
これは「ペアローン」と呼ばれ、住宅ローン減税が二人分使えますので、共働き夫婦の5組に1組が利用しているそうです。
 
男性の話の内容は「銀行の担当者に『奥様一人で組むのはいかがですか?』って言われました。結局はペアローンにしましたが、二人の条件を比べると、彼女の方が良いのです。私の信用度が低いということで、少しショックでした」というものでした。
 
詳細は不明ですが前後の会話から、ご主人は独立されて日が浅く、一方で奥様は大手企業に勤める会社員と推察しました。
 
融資を受ける時は、“遅滞なく返済出来るか”が問われます。収入は確保されているか、過去にクレジットカード等の支払いに問題はなかったか等々で審査されます。こういう機会がない限り、自分の信用評価はどの程度なのかを意識することは少ないのではないでしょうか。
 

信用スコアで評価される時代がやってくる?

中国では信用スコアが注目されています。中でも、Alibabaが展開する電子決済Alipayを利用した信用システムの「芝麻(ジーマ)信用」が有名です。個人情報を集約して点数化したものです。
 
評価は5つのカテゴリーに分類されています。(1)身分特質 (2)履約能力 (3)信用歴史 (4)人脈関係 (5)行為偏好、これらの点数から総合スコアが算出されます。
 
判断のためのデータは、年齢や学歴、職業のような属性部分。これにAlipayの決済情報を活かした購買履歴や支払い能力。加えてSNSなどから情報収集した交友関係や言動、趣味嗜好、生活行動。こうした個人情報の蓄積によって評価されているようです。
 
「個人情報を集めて点数を付けるなんて…と思わないのかな」と疑問が湧きます。現地に視察に行った方からは、ユーザーにもメリットがあるので、ゲーム感覚で点数を上げることを楽しんでいる様子だったと聞きました。
 
具体的なメリットの一例として、(1)各種デポジットの免除 (2)一定額までのローン審査免除 (3)Vビサの取得手続きの簡略化などがあります。
 
日本でもAIを使った信用評価による、金融サービスが始まっています。スコアによって、金利や借入限度額が決まるものです。詳細な情報を提供することでスコアアップに繋がり、有利な条件で借り入れることが出来ます。
 
中国のように個人の評価をスコアにすることが普及するか否かは不透明ですが、AIを利用することで多くのデータを収集・分析することが可能になりました。
 
その結果、個人の特性に応じた商品やサービスの提供が出来るようになりました。「今の主流はこの商品です」ではなく、「貴方にぴったりの商品はこれです」と提示される傾向は広がると思います。
 
果たしてAIの選んだモノが本当に自分にピッタリ合っているのか、強い意志を持ってファイナルアンサーを下すことが必要になりそうです。
 
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
 
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