「遺留分」について絶対に注意しておかないといけないポイント

ファイナンシャルフィールド / 2019年5月19日 10時30分

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最近では、本屋さんなどで遺言の書き方にまつわる書籍が多くみられます。自分の財産をどう子供に遺すか考えている人、親の相続が気になる未来の相続人……。   いろいろな立場があると思いますが、ここでは「遺留分」について絶対に注意しておかないといけない場合を考えていきます。遺留分とは一言でいうと相続財産の最低保証された取り分です。  

遺言? 法定相続分? どっちが優先?

民法では、相続人による一定の割合「法定相続分」が決まっていますが、相続人みんなの合意や亡くなられた方の意思を尊重して、必ずしも法定相続分を守らないといけないわけではありません。では、どんな場合に遺留分の存在が浮上してくるのでしょうか?
 

亡くなった方は、必ずしも遺族に相続させたいとは限りません!

相続が始まり、いざ遺言書の内容を見てみると「財産の一切をアイドルグループの〇山〇子に相続させる」など書かれていたらどうでしょうか? 
 
2020年に施行される配偶者居住権は置いておいて、故人の遺志である遺言書はまず優先されますので、遺族(相続人)は今後の生活に支障をきたすかもしれません。
 
この場合は、相続財産の遺留分が侵害された状態になります。そこで「ちょっと待った!」と遺留分減殺請求権を行使することができます。
 
その際の取り分は子や配偶者が相続人に含まれる場合は法定相続分の2分の1。親だけなら3分の1までです。遺留分があることで助かりますね。
 

絶対後回しにしてはいけないこと。

ここからが本題です。では、次のケースを考えてみましょう。相続が始まり、いざ遺言書を……と、さがしても遺言書自体が作成されていないケースがほとんどです。ここでは子供がいない夫婦の相続の場合を考えてみます。
 
夫の預金を下ろそうと銀行へいったら「相続人全員の遺産分割協議書が必要です」と言われます。自宅の名義を自分に移そうとしても同じ壁にぶち当たります。
 
「はて? 夫の父と母は私が介護して看取ったし、そもそも子供は1人もいないし。私以外の相続人って誰かしら?」と思うでしょう。
 
子がおらず、親もいない場合、相続人はその次の順位である兄弟姉妹に移ります。2人で築いてきた財産を今までの生活にはあまり関係ない兄弟姉妹とも協議して分割しなければなりません。
 
もちろん、兄弟姉妹が金銭的に裕福な老後を送っており、財産をすべて放棄してもらえれば問題ないのですが。その兄弟姉妹にも口を挟んでくる配偶者がいて……。あっという間に「相続」が「争族」に変わること可能性もありえます。
 

トラブルを避けるには「遺言」を遺しておくこと

そんな悲劇を避けるためにはズバリ! 夫に生前、しっかりと「財産の一切を妻に相続させる」といった内容の遺言書を遺しておいてもらうことです(しっかりした遺言書を遺したいなら司法書士や弁護士の指導を受けてくださいね)。
 
なぜなら、兄弟姉妹には「遺留分」がありません。つまり、最優先される遺言書に口を挟むことができないのです。
 
執筆者:福田昌也(ふくだ まさや)
一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)、保護司
 
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