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自営業、フリーランスがiDeCoの前に考えたい国民年金基金とは?

ファイナンシャルフィールド / 2019年8月25日 9時0分

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2019年6月3日に金融庁が発表した報告書において「高齢無職世帯の平均的な姿でみると老後30年間で約2000万円が不足する試算」との記載があることについて、国会や報道で話題となり、老後に備えた資産形成の機運が高まり、iDeCo(以下、イデコ)に注目度が高まっています。   しかし、イデコは、投資信託で運用すると元本欠損する恐れがあります。自営業やフリーランスで年金が国民年金しかない方にとって、イデコより先にまず国民年金基金への加入がおすすめです。  

国民年金基金のメリットは?

1.全額所得控除

掛け金は、全額所得控除となり、所得税と住民税を軽減することができます。
 

2.終身年金

A型には保証期間があり、15年間の保証期間中に亡くなられた場合に、遺族に一時金が支払われます。また、年金は終身にわたり受け取れるため、長生きしても安心です。
 

3.年金額を増やすことができる

第2号被保険者(会社員・公務員)の年金は、2階建てになっており、平成29年度は1階部分の国民年金、2階部分の厚生年金で平均月額受給額は14万7051円となっています。さらに、3階建て部分として、確定拠出年金(企業型DCもしくは個人型イデコ)を上乗せすることが可能となっています。
 
一方、自営業やフリーランスの第1号被保険者は、1階建ての国民年金のみとなっており、平均受給額は、20歳から60歳まで40年間全期間保険料を支払った方の場合、平成31年度は年額78万100円、月額6万5008円となり、厚生年金受給者と比較して月額8万2043円の差があります。
 
高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の消費支出は、14万9603円となり、国民年金のみだと不足します。
 
そこで、その差をなくすのが、国民年金基金とイデコで、年金額を増やして、リタイア後のお金の心配をなくすことができます。
 

 

イデコとの違いは?

イデコも掛け金が、全額所得控除となり年金額を増やすことができる制度です。投資信託等で運用すれば、受給額を増やすこともできます。国民年金基金は確定給付年金という予め決められた額が受給できる制度のため、運用によって受給額が増えることはありません。
 
ただし、イデコで投資信託等を運用する場合、元本保証ではないため元本が欠損する恐れもあります。受給方法は、確定年金もしくは一時金で受け取ります。
 

 

国民年金基金を詳しく解説!

国民年金基金の掛け金上限は、イデコと合わせて月額6万8000円です。
 
国民年金基金には2種類あり、「全国国民年金基金」と「職能型国民年金基金」がありますが、併用することはできません。職能型国民年金基金は、歯科医師・司法書士・弁護士が加入でき、全国国民年金基金は、第1号被保険者(自営業やフリーランス)であれば職種問わず加入できます。
 
国民年金基金の掛け金は、受給の種類や年齢によって異なります。金額ではなく、口数単位での加入となり、1口目は、A型終身年金(15年間保証)とB型終身年金(保証期間なし)のどちらかを選びます。
 
2口目から1口目と同様、終身年金のA型・B型から選ぶか、確定年金となるI型(65歳から15年確定年金)、Ⅱ型(65歳から10年間確定年金)、Ⅲ型(60歳から15年間確定年金)、Ⅳ型(60歳から10年間確定年金)、Ⅴ型(60歳から5年間確定年金)も選ぶことができます。
 
おすすめなのは、国民年金基金A型+イデコです。2階部分を終身で確実に受け取れる国民年金基金にして、上乗せとしてイデコで運用すると、お金の心配がいらない老後を送れるでしょう。
 
出典:日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法」
出典:総務省「家計調査報告(家計収支編)2018年(平成30年)II 総世帯及び単身世帯の家計収支」
 
 

執筆者:大堀貴子
CFP(R)認定者 第Ⅰ種証券外務員

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