老後の準備をしたいけど、資産運用ってなんだかわからない! 初心者がおさえておくべきこととは?

ファイナンシャルフィールド / 2019年9月23日 8時50分

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最近は老後不安に対して、積極的に行動される方が増えてきています。つみたてNISAの口座数は、127 万 4188 口座(2019年3月末時点、2019年7月2日金融庁発表「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」より)でした。   この数字は3月末時点のものであり、この後の「老後2000万円」レポートの影響で口座開設をされた方は増えているものと推察されます。   老後に備えて、しっかり準備を始められる方が多くなるのは良いことですね。そこで、初心者の方におさえていただきたいのは、「コスト意識をしっかり持つこと」です。  

非課税口座をうまく使う

2019年現在、資産運用の利益に対する課税は20.315%です。
 
例えば、証券会社の特定口座などでは10万円投資したものが11万円に増えて売却した場合は、1万円に対して20.315%が税金として引かれ、受け取る金額は10万7969円となります。
 
非課税口座のつみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)では、11万円が受け取る金額です。
 

非課税口座その1 つみたてNISA

つみたてNISAは2018年からスタートした制度です。特に少額からの長期・積立・分散投資に向いています。日本に居住する20歳以上の方が、銀行や証券会社で1人1口座開設することができます。投資金額は毎年40万円が上限です。
 
長期・積立・分散投資に適しているという、金融庁が提示する条件に合致し、届け出がされている公募投資信託161本およびETF3本(2019年7月22日時点)の中から、積立で買うことができます。
 
注意しなければならないのは、金融機関によって取り扱う投資信託にバラツキがあることです。金融機関の変更は可能ですが、その年につみたてNISA口座で投資信託の購入をしていると、翌年からの変更になります。
 
始める前が肝心です。1人1口座ですので、どの金融機関が自分の目的に合っているか、つみたてNISA以外も含めて、本当にコストの低い資産運用を実現できるか……。そうした目で、複数の金融機関を比較検討しましょう。
 

非課税口座その2 iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)

iDeCoは、国民年金、厚生年金といった公的年金に対し、私的年金として位置づけられる年金制度です。私的年金制度ではありますが、年間の拠出金額は全額、所得控除となります。
 
受取時にも、一時金の場合は退職所得、分割で受け取る場合は公的年金扱いの雑所得になります。拠出時、運用時、受取時の3つのポイントで、節税メリットのある制度です。
 
つみたてNISAよりも節税メリットは大きいですが、注意点もあります。まず、お勤め先の年金制度によって、拠出金額の限度額に違いがありますので、人事総務部に確認することが必要です。
 
また、サラリーマン(第2号被保険者)の方は、会社に記入してもらう書類があります。お勤め先で初めてのiDeCo加入者の場合は、会社側の登録も必要になってきますので、時間がかかります。
 
金融機関(運営管理機関)により手数料が異なりますが、最低でもお申込時に2777円、運用期間中は毎月167円の手数料がかかります(2019年8月時点)。運営管理機関によって差がありますので、やはり複数の金融機関を比較検討しましょう。
 
さらに、元本確保型と呼ばれる定期預金を商品として選ぶと、利息がほぼ0円に近い状態となり、手数料の分資産が目減りしていきます。
 
iDeCoも、運用の基本は投資信託です。つみたてNISAのように長期・積立・分散投資に適したものばかりではないため、始める前にきちんと吟味することが重要です。
 

投資信託選びもコスト意識を徹底する

投資信託とは、金融商品の種類のひとつで、運用会社が企業の株式や債券、不動産などから運用先を複数選び、投資をします。投資先が国内株式だけのものは『国内株式』、国内外の株式・債券・不動産に分散するものは『バランス型』といったようなカテゴリー分けをしているものが多くみられます。このような分類の中から運用目的や今後の見通しに沿って銘柄を選ぶことになります。
 
投資の世界でよく言われる格言として、「1つのかごにすべての卵を盛るな」というものがあります。たくさんの卵を1つのかごに入れた場合、かごを落としたら全部が割れてしまう可能性があります。
 
そこで、いくつかのかごに分けて入れておけば、仮に1つのかごを落としても、残りのかごの卵は守られる、というものです。卵を投資先の企業と置き換えると、1社の業績ですべてが左右されることは避けましょう、ということになります。
 
複数に分散投資し、運用してくれる投資信託ですが、「運用管理費用(信託報酬)」というコストがかかります。同じ投資対象でも、運用管理費用が異なります。
 
資産運用の結果は誰にも予測することはできませんが、コストは計算することが可能です。投資信託を選ぶ際にも、やはりコスト意識をしっかり持って、効率良い資産運用を心がけましょう。
 
執筆者:杉山夏子
2018年日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」相談員
一般社団法人 家族信託普及協会®会員

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