【FP監修】「貯蓄型の生命保険は損」って本当? 掛け捨て型の生命保険に入った方が良いの?

ファイナンシャルフィールド / 2019年10月26日 9時30分

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皆さんは、生命保険の貯蓄型と掛け捨て型の違いについてご存じでしょうか?「なんとなくイメージはつくけれど、説明できない」という方が多いのではないでしょうか? また最近では「貯蓄型の生命保険は損」などと聞くこともあります。本当のところはどうなのでしょうか?   そこで今回は、両者の特徴を比較しながら、ご自身に合った生命保険を選ぶポイントをお伝えしたいと思います。  

生命保険の【貯蓄型】と【掛け捨て型】とは?

・貯蓄型保険とは?

まず、貯蓄型保険は、簡単にいうと保障機能と貯蓄機能の両方を備えた保険商品のことです。銀行の定期預金のように利息がつき、保険期間については一生涯の「終身」、そして一定期間のものもあります。では、貯蓄型保険の具体的な種類ごとにメリット、デメリットについて考えてみましょう。
 
(1)終身保険
被保険者が亡くなったとき、あるいは、保険会社が定めている高度障害の状態となったときに保険金が支払われるのが終身保険です。生存していて解約しないかぎり保障は一生続き、将来、亡くなったときには死亡保険金が支払われます。保険料は定期保険に比べて、高めに設定されることが一般的です。
 
(2)養老保険
一定の保険期間内に、被保険者が亡くなったり高度障害になった場合は死亡・高度障害保険金が支払われ、満期まで生存した場合は、死亡保険金と同額の満期保険金が支払われるのが養老保険です。
 
もし途中で解約した場合には、解約返戻金、つまり保険契約者に払い戻されるお金が受け取れますが、解約するまでに支払った保険料の総額を下回ることが多くなります。
 
(3)個人年金保険
個人年金保険は、主に老後資金を準備するための保険と言えます。保険料払込期間中に積み立てたり一時払した保険料を保険会社が運用し、将来、60歳、65歳など契約時に設定した年齢に達すれば年金を受け取ることができるものです。
 
(4)学資保険
子どもの教育費を準備するための保険が学資保険です。原則として親が契約者、子どもが被保険者で、契約者である親が死亡や高度障害になった場合は以後の保険料の払い込みが免除される特約や特則を付加することができる商品が多くなっております。
 
所定の子どもの年齢に満期を設定し、満期を迎えれば学資保険金を受け取れ、子どもの進学時にお祝い金がもらえたり、学資保険金を年金形式で受け取れるといった商品もあります。
 

・掛け捨て型保険とは?

掛け捨て保険とは、満期時や保険料払い込み期間終了後に支払った保険料が返ってこないか、あるいは非常に少額になる保険商品のことをいいます。
 
保険期間を一定期間としているものが多く、たとえば、保険期間10年の「定期保険」であれば、10年後に保険期間を満了すると保障は終了し、保険料も戻りません。保障金額を高く設定しても保険料は割安になり、また貯蓄型保険より、掛け捨て型保険のほうが商品の種類が豊富です。
 
掛け捨て型保険についても具体的にどのような種類があるのか見てみましょう。
 
(1)定期保険
定期保険とは、一定の保険期間内に亡くなったり、高度障害になった時のみに保険金が支払われる保険で、死亡または高度障害にならなければ支払いはありません。途中で解約した場合、解約返戻金を受け取れる場合がありますが、保険期間満了時にはゼロになります。
 
保険期間については、年数で決める「年満了型」と、満了時の年齢で決める「歳満了型」があります。また、保険期間が満了すると更新することができる「更新型」は、更新時に告知や審査をする必要はなく、同じ保険金額で更新すると保険料が高くなります。
 
(2)収入保障保険
収入保障保険は定期保険の一種ですが、被保険者が亡くなったり、高度障害状態になったときに、保険料を年ごと、または月ごとに分割して受け取ることができる死亡保険のことです。
 
契約から期間が経過するほど、受け取るお金の総額が少なくなり、支払われる期間が保険期間内に限定されるものと、5年、10年などの保証期間が設けられているものがあります。一括で受け取ることもできますが、その場合の金額は継続して受け取る場合より少なくなります。
 
(3)医療保険
病気やケガによる入院や所定の手術などに備える保険が医療保険です。入院給付金と手術給付金が保障内容のメインで、保険商品ごとに通院保障や三大疾病や生活習慣病、がん、女性特有の疾病、先進医療保障など、さまざまな保障があります。
 
また、定期型と終身型がありますが、どちらも保険料は掛け捨てとなるものがほとんどです。
 
(4)がん保険
がん保険は、保障をがんに特化した保険商品のことで、がんに罹患した場合、診断給付金、入院給付金、手術給付金、通院給付金などが受け取れます。医療保険と同様、定期型と終身型があり、保険料は掛け捨てが一般的です。
 

目的で分けられる貯蓄型と掛け捨て型

・ライフイベントへの準備(貯蓄型保険)

冒頭で、「貯蓄型保険は損」ではないかという声を紹介しましたが、これは昔に比べて利率が高くないため、現在は利息の効果を期待しにくいところにそう言われる理由があるのでしょう。
 
結論から言えば、目的やメリット、デメリットがそれぞれ違うため、一概にどちらが損とは言えないと考えます。そこで、貯蓄型と掛け捨て型を目的別で分けた場合を詳しく見てみましょう。
 
貯蓄型保険は、ライフイベントへの資金準備が主な目的と言えるでしょう。
 
たとえば「学資保険」のように、使う時期に合わせて保険期間が設定され、人生の中でも重要なライフイベントの資金準備のために備えるものですし、「養老保険」であれば満期後に受け取った保険金を老後資金として使うことができます。
 

・経済リスクを補う(掛け捨て型保険)

掛け捨て保険の目的は、貯蓄でまかなうことが難しい、経済的リスクを補うことと言えるでしょう。
 
その代表的なものとしては死亡リスクに対する備えです。貯蓄型保険の終身保険で定期保険と同等の死亡保障を得るためには、保険料はとても高くなってしまいますが、掛け捨て保険であれば、少ない保険料で必要な時期に大きな保障を得ることができます。
 

ライフステージ・年代別の判断基準

掛け捨て型保険の保険料は、同じ保障内容であれば終身保険や養老保険などの貯蓄型保険と比べて安くなります。
 
たとえば、比較的若い世代で、子育て世代などが万が一の時のために家族にお金を残したい、という場合は、比較的、安価な保険料で高額な保障を準備しやすい掛け捨て型保険が向いているといえます。
 
また、子育ても一段落して、そろそろ老後を見据えて貯蓄の比重を大きくしたいというミドル世代にとっては、貯蓄型保険がふさわしいでしょう。
 
ただし貯蓄型保険を検討する場合、ライフイベントに備えるお金を保険商品に頼りすぎないよう注意が必要です。ライフイベントが必ずしも予定通りにはいかないこともありますので、現金化しやすい流動性の高い商品を組合せるなどの対策は考えておく必要があるでしょう。
 

・貯蓄型保険に向いている人の傾向とは?

貯蓄型保険の最大の特長は、コツコツ貯めることができる点です。ライフイベントにしっかり備えたい、という堅実な考えを持つ人、また意思が弱くて自分でなかなか貯金できない、いわゆる「貯められない人」には、強制的に口座から保険料が引き落とされる貯蓄型の保険は向いているかもしれません。
 
でも、定期預金と異なり、契約から日が浅いタイミングで解約してしまうと支払った額より戻る額が少なくなってしまいますので、ある程度長い間続けることを前提にすることがポイントです。
 

・掛け捨て型保険に向いている人の傾向とは?

掛け捨て型保険に向いているのは、できるだけ毎月の保険料の負担を軽くしたい、あるいは現在の貯蓄が少ないが、突発的な経済リスクにしっかり備えておきたい、と考える人と向いていると言えるでしょう。
 
出費を抑えながら必要な保障をしっかりと得たいという場合、また豊富な商品から自分にぴったり合った保険を選びたい、という人に掛け捨て保険は向いていると言えます。
 

まとめ

貯蓄型保険と掛け捨て型保険の特徴を比較しながら考えてみましたが、いかがでしょうか。まずはご自身、あるいはご家族の優先させたい目的は何かをしっかり考えることが大切です。
 
そしてそれぞれの保険のメリット、デメリットを把握し、情報を集めて比較検討し、もっともふさわしい保険を選択していきたいですね。
 
執筆者:藤丸史果
ファイナンシャルプランナー

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