二世帯住宅のメリット、デメリットとは?

ファイナンシャルフィールド / 2019年11月2日 9時0分

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父母が住んでいた自宅が老朽化し、建て替えが必要な時期を迎えています。幸い、敷地は広いため、「二世帯住宅」に建て替えて長男家族に住んでもらうことも検討しています。老後に向けて子どもがすぐそばに住んでくれている安心感は計り知れません。そして、一定のプライバシーを守ることができる二世帯住宅は皆にとってよいプランではないでしょうか?   ご自身の老後の生活環境を心配しつつ、このようなプランを抱いている方もいらっしゃる   と思いますが、今回は「二世帯住宅」の税制面でのメリットを確認してみたいと思います。  

二世帯住宅の形態もいろいろ

ひとことで二世帯住宅といってもその形態はさまざまです。まず「完全同居型」といわれるものは、父母と子供の家族が一つの家に、ほとんどの部屋を共用しながら居住するものです。さらには「部分共用型」と呼ばれる形態は、浴室や洗面、キッチンなどを共用で使用し、それ以外の居住スペースは別々の場合です。
 
そして、「完全分離型」は、家族ごとに1階と2階が独立した造りとなっている住宅などに居住する形式です。
 
また、これらの場合、玄関を別にする場合もあれば、玄関は共通で室内で居住スペースが分離する場合もあります。さらに、同じ敷地内に2棟の建物を建てる形態も考えられます。
 

小規模宅地等の特例

この特例は、相続が発生し、被相続人の配偶者または同居していた親族が自宅を相続した場合、一定の条件を満たすことで敷地の相続税評価額を8割減額できるというものです。
 
親族が相続する場合の適用のポイントは、「同居している」という点です。二世帯住宅に建て替えと同時に住み始めた(同居した)長男家族は、相続の際に8割減額の権利を得ることができるのです。
 
この特例の効果は極めて大きく、例えば、広さが200平方メートルで路線価50万円/平方メートルの敷地の場合、特例が適用できなければ、200平方メートル×50万円=1億円の相続税評価額となり、特例が適用できた場合には、80%オフの2000万円が評価額となります。当然、これによって算出される相続税額も大きく違ってきます。
 

特例の適用についての注意点

例えば、1階に父母が居住していて、2階に長男家族が居住する場合、1階と2階を「区分所有登記」していると敷地全体に特例が適用できなくなります。父親が気を使って子どもにも所有権を持たせたいなどの考えから、二世帯住宅が、区分所有登記されている場合があります。
 
この場合には、分譲マンションの別々の部屋に居住している場合と同じ状態で、同居しているとは認められません。なお、建物の所有権は父の単独所有でも父と長男との共有でも特例は適用できます。
 
また、同じ敷地内に別棟で住んでいる場合、原則として相続における小規模住宅用地の特例は適用されません。ただし、父と長男が生計を一にしていることなど要件を満たせば、敷地の一定の範囲で、特例が適用されることがあります。
 

区分所有登記がされている場合には?

ちなみに、二世帯住宅を新築した際に区分所有登記をするとお得になるケースもあります。
 
つまり、一つの敷地の中に二世帯が別々に住んでいる状態になるため、新築住宅の不動産取得税の軽減措置(一般住宅の場合、一戸当たり1200万円控除)など、2戸分で軽減措置を適用できる場合があります。
 

まとめ

日本は人口減少、少子高齢化の時代を迎え、居住環境においてもさまざまな問題が発生しつつあります。その背景には、老後の収入への不安、介護の問題、高齢者の一人暮らし世帯の増加など社会環境も大きく影響しています。
 
「二世帯住宅」はこのような問題解決のために、家族が助け合うという意味からも、一つの有効な対策なのかもしれません。今回見てきた通り、土地を有効活用し、相続の際にも税金が軽減できる可能性もあります。
 
また、何らかの理由から1戸分のスペースを使わなくなった場合などに、将来的に賃貸にも活用できる間取りなど、さまざまなプランもあるようです。二世帯住宅の活用を思い立った方は専門家に相談してみましょう。
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー
 

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