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確定申告が不要な年金受給者でも確定申告をしたほうが良い場合とは?

ファイナンシャルフィールド / 2020年1月5日 9時15分

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公的年金等の収入金額が400万円以下で、公的年金等に関わる雑所得以外の各種の所得金額が20万円以下である場合には、所得税等の確定申告は必要ありません (年金所得者に関わる確定申告不要制度)。   しかし、確定申告することで所得税が還付されたり、住民税が安くなったりすることもあります。  

扶養親族等申告書を提出していますか

扶養親族等申告書は、毎年10月ごろに所得税の課税対象となる老齢年金を受け取っている年金受給者(令和元年の場合、65歳未満は年金額108万円以上、65歳以上は158万円以上)に送られてきます。
 
提出するべき人が申告書の提出をしないと、公的年金等控除などの各種所得税の控除が正しく反映されず、年金から天引きされる所得税が大幅に増え、受け取る年金額が減ってしまいます。
なお、扶養親族等申告書は、扶養親族がいなくても提出が必要です。ご注意ください。
 
扶養親族等申告書を出し忘れてしまった方は、確定申告をすれば、払い過ぎた税金を返してもらえます。公的年金等の収入金額が400万円以下で、公的年金等に関わる雑所得以外の各種の所得金額が20万円以下の方も確定申告をしましょう。なお、取られ過ぎた税金は最大5年さかのぼって還付を受けることができます。
 

確定申告によって所得税が還付されるケース

扶養親族等申告書を提出した方でも、次のような追加のケースが生じた場合は、確定申告することによって所得税が還付される可能性があります。検討してみてはいかがでしょうか。
主なケースを見てみましょう。
 
一定額以上の医療費を支払った
一定額以上の医療費を支払った場合、確定申告することで医療費控除を受けることができます。医療費控除を受けられるのは、自己負担が年間で10万円以上となった場合だけではなく、その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額を超えれば受けられます。
 
65歳以上で年金収入200万円だけの方は、公的年金等に関わる雑所得の金額が80万円(令和元年)になりますので、4万円を超える医療費を支払った場合が対象です。
 
無職の子どもの社会保険料を支払っている場合など
「生計を一」にしている家族の国民年金保険料などを支払っているケースなどでも、確定申告によって社会保険料控除を控除することが可能です。
 
身体障害者手帳の交付を受けていなくても障害者控除を受けられる
所得税法上、障害者控除の対象となる障がい者は、精神または身体に障がいのある65歳以上の人で、障がいの程度が知的障がい者または身体障がい者に準ずるものとして、市町村長等の認定を受けている人などとされています。
 
身体障害者手帳や療育手帳などの交付を受けていなくても、65歳以上の人で市区町村より「障害者控除対象者認定書」の交付を受けた人は、障害者控除の対象です。
 
配偶者と死別または離婚した場合
配偶者と死別または離婚した場合、一定の条件を満たす方は「寡婦(夫)控除」を受けることができます。
 
以上のほかにも、生命保険や地震保険に加入した(「生命保険料控除」「地震保険控除」)、ふるさと納税をした(「寄付金控除」)、勤めていた子や妻が失業した(「扶養控除」「配偶者控除」)、住宅を購入した(「住宅ローン控除」)、人工透析を受けるようになり障害者手帳の交付を受けた(「特別障害者控除」)、災害や盗難で資産に損害を受けた(「雑損控除」)場合などは、税金の還付や減額が受けられる可能性があります。
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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