今さら聞けない、キャッシュレス・消費者還元事業はいつまで?いつどのように還元される?
ファイナンシャルフィールド / 2020年2月15日 1時30分
街を歩くと、多くの店に「キャッシュレス・ポイント還元」の文字が掲げられるようになりました。キャッシュレス社会に後れをとる日本では、現金での買い物が多く、高齢者を始め「どのように使うのか」がわからない人が多いのではないでしょうか。 キャッシュレス決済をすることで「最大5%還元」されるということは、とても大きなポイント還元です。では、5%(お店によっては2%)はどのように還元され、いつまでこの事業が続くのでしょうか。
キャッシュレス・消費者還元事業が始まった理由は?
キャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス・ポイント還元事業)は、2019年10月1日より消費税増税に伴い始まりました。主に、消費税の増税により消費が抑えられることへの対策があります。
また、キャッシュレス決済により、生産性の向上、消費者の利便性向上も理由にあげられます。中小・小規模事業者のキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する政府の事業です。
対象決済手段は、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済など、電子的に繰り返し利用できる決済手段です。
(ロゴ出典)一般社団法人キャッシュレス推進協議会
キャッシュレスによるポイント還元、いつまで続く?
キャッシュレス・消費者還元事業は、2019年10月1日から9ヶ月間、2020年6月30日までです。クレジットカードの場合は、2020年6月30日使用分までが対象です。
還元率5%と2%の違いはどのように決まるのか
還元される店舗は中小・小規模事業者です。大規模事業者の還元率は0%です。中小・小規模事業者は5%、大手チェーンフランチャイズ店舗・ガソリンスタンドは2%となります。
例えば、マクドナルドのような大型チェーンの直営店舗は0%還元、フランチャイズ店は2%還元となり、全国2900店舗ある中の2000店舗が2%還元対象の店舗ということです。
いつ、どのように還元されるのか
還元方法や還元時期は対象決済手段や会社によって異なります。
クレジットカード、デビットカードの場合、使用した月から2~3ヶ月後に減算して請求、またはポイント還元(ファミマTカードはTポイント〈特別ポイント〉)する方法が多いようです。還元の上限は1万5000円/月で、超えた分は還元対象になりません。
クレジットカードは各社で対応が異なります。詳しくは、一般社団法人キャッシュレス推進協議会「登録されているクレジットカードサービスを探す」(※1)をご参照ください。
電子マネー、プリペイドカードの場合、使用した翌月等に各社ポイントが還元されます。ただし、コンビニエンスストア等「購入金額へのポイント等相当額の即時充当」により還元されるお店で利用する場合は、その場で還元されることから、ポイントの還元はありません。
QRコード決済の場合、ポイント還元は使用した翌々月の還元や翌週の還元など各社でルールが異なります。還元の上限も3万ポイント/月などもあります。
ただ、ポイントの場合、ポイントの有効期限があることもありますので、確認が必要です。詳しくは、一般社団法人キャッシュレス推進協議会「対象となる電子マネー/QRコード その他サービスを探す」(※2)をご参照ください。
まとめ
今回の「キャッシュレス・消費者還元事業(キャッシュレス・ポイント還元事業)」は、対象決算手段や会社によって還元時期や還元方法、還元の上限、還元されたポイントの有効期限などがそれぞれ異なるという点が、特に「わかりにくい」とされる理由なのではないでしょうか。また、軽減税率と混同されることもあると思います。
コンビニエンスストアでは、買ったその場で購入金額から還元分を引いた金額を支払うということもあります。そしてこの還元事業とは別に、キャッシュレス決済アプリを利用することでの割引サービス等もスタートしています。さらに、キャッシュレス決済アプリの運営各社が共同でダブルのポイントが付くという企画もあります。
現在は、キャッシュレス決済をすると多くの割引やポイント還元があります。小さな金額の積み重ねですが、支出の削減としては積もり積もって大きな金額になるのではないでしょうか。
【参照】
(※1)一般社団法人キャッシュレス推進協議会「登録されているクレジットカードサービスを探す」
(※2)一般社団法人キャッシュレス推進協議会「対象とある電子マネー/QRコード その他サービスを探す」
執筆者:西川誠司
2級ファイナンシャルプランンニング技能士・AFP認定者、終活ライフケアプランナー、住宅ローンアドバイザー(一般社団法人住宅金融普及協会)
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