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消費者の意識が変化?【持たない暮らし】について考えよう

ファイナンシャルフィールド / 2020年2月25日 9時15分

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たくさんのモノに囲まれた暮らしが、富の象徴だった頃もありましたが、今や「少ないモノで豊かに暮らす」を目指す人も増えています。   消費の傾向もモノからコトへ変化しているといわれています。「モノを購入して所有する」ことに関して、消費者の意識が変わってきているようです。  

「持たない暮らし」なら、ホテル暮らしも可能?

先日、20代後半の男性から相談を受けました。彼は札幌から転職のため上京し、ホテル暮らしをしています。この「ホテル暮らし」ですが、物件が見つかるまでの仮住まいだと思って話を聞いてみると、そうではないそうです。
 
彼いわく、諸費用など諸々を考えると、費用対効果はホテルのほうが良いとのこと。費用はそうであっても、出張ではないのですからそれなりの荷物はあるはずです。スペースは問題ないのかとたずねてみると、荷物は「段ボール1個」との回答。
 
必要最低限のモノで暮らす“ミニマリスト”と呼ばれる人たちの、本やブログが話題になっていると聞きます。彼の場合は少し極端な気もしますが、荷物の少なさが狭い部屋での生活を可能にしているのですから、「持たない暮らし」のメリットと考えて良いのかもしれません。

所有することによって掛かる管理費用

「モノを持つ」ことで掛かる費用について考えてみます。毎年成人式のニュースが流れますが、晴れ着はレンタル利用が多いことが想像できます。1~2回しか着ないので購入するより割安、という費用面でのメリットもありますが、購入後の“管理が不要”という点も見逃せません。
 
振袖一式となると、かさばるので保管に場所を取ります。また、着物は定期的に虫干し等の手入れも必要です。管理に費用や手間が掛かることは、所有することのデメリットと考えることができます。振袖や大きなスーツケース等のように、使う頻度が少ないモノはレンタルで済ませることは「持たない暮らし」につながっています。
 
自宅にモノが多くて収まりきれない場合、シーズンによって使用の有無がある用品……例えばスキーやキャンプ用品などはトランクルームやレンタルボックスに預けることで、解決しているケースがあります。
 
トランクルームの検索サイト「ライフルトランクルーム(※)」によると、1㎡当りの平均価格は月額3642円(屋内型5150円/屋外型2803円)、空調設備の整った屋内型の平均価格は5952円。あくまで平均ですが、場所代だけでなく管理費用がプラスされる内訳を知ることができます。
 
日頃はモノを所有していても、場所代や管理費用について意識することはありません。購入時の代金以外にランニングコストとして費用が発生していると考えると、片付けや整理の重要性を実感します。

管理できる量を見定めることで節約も

片付けのプロであるライフオーガナイザーの方に取材をしたところ、「たくさんのモノを持つことはリスクになる」という意見を聞きました。
 
手厳しいように思われますが、彼女のご実家が水害に遭った経験からのアドバイスですので、説得力があります。モノが多いと掃除や片付けに時間と労力がかかります。自分では難しいので、プロの手を借りて片付ける需要は高まっています。「実家の片付け」でも、高額になると100万円ほどになる場合もあるそうです。
 
もちろん、所有するメリットはたくさんあります。前述の例では、お気に入りの着物を自分のものにすることで所有欲が満たされます。手元にありますので、着たくなったらいつでも着ることができます。何度も着ることで、コストパフォーマンスも良くなります。使用頻度と費用のバランスに加えて、「私の所有物」の感覚は大事にしたいところです。
 
あえてミニマリストになる必要はありませんが、自分の管理できる量を見定めることは大事だと思います。この視点を取り入れることは、節約にもつながるのではないでしょうか。
 
(※)トランクルーム
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

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