大企業で働く会社員の介護保険料が4月から大幅アップ。介護保険料ってどうやって決まるの?

ファイナンシャルフィールド / 2020年3月18日 23時0分

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高齢者が増えるなか、介護財政を取り巻く環境が厳しくなっています。65歳以上の方の保険料は介護保険導入以来上がり続けています。   2020年度から『総報酬割』が全面的に導入され大企業で働く社員の方の介護保険料も大幅に上がる見通しです。介護保険料はどのように決まるのか、『総報酬割』とは何か、ポイントを解説します。

65歳以上の方(第1号被保険者)の介護保険料

介護保険の財源は、40歳以上の方が納める保険料と税金です。介護保険費用の負担割合は65歳以上の方と40〜64歳の方の人口比率をもとに決められます。
 
介護費用の負担割合は、65歳以上の方の保険料が23%、40歳以上64歳未満の方の保険料が27%、残りの50%が税金で賄われています。
 
65歳以上の方の人口が増加しているなか、両者の1人あたりの保険料の均衡を図るために、介護保険料は3年に一度見直されます。
 
65歳以上の方の保険料は市区町村によって異なります。例えば、現在の介護保険料は全国平均で月額5869円ですが、福島県葛尾村では9800円です。
 
65歳以上の方の保険料の求め方は、その市区町村で必要な介護サービスの総費用に65歳以上の負担分23%を掛けた金額を、その市区町村に住む65歳以上の人数で割って求めます。この金額が保険料の基準額になります。
 
所得が多ければ基準額よりも保険料が高く、所得が低ければ保険料が低く設定されています。負担段階の設定は市区町村ごとに異なります。標準は9段階ですが17段階に設定している市区町村もあります。
 
65歳以上の方の介護保険料(全国平均月額)の推移は、以下のようになっています。
 
第1期(2000年~2002年)2911円
第2期(2003年~2005年)3293円
第3期(2006年~2008年)4090円
第4期(2009年~2011年)4160円
第5期(2012年~2014年)4972円
第6期(2015年~2017年)5514円
第7期(2018年~2020年)5869円
 
将来的には2025年度は約7200円、2040年度は約9200円になると推計されています(社会保障審議会第28回資料)。
 
なお、介護保険料は、受給している年金が年額18万円以上の方は年金から差し引かれます(特別徴収)。18万円未満の方は納付書で各自納付します(普通徴収)。

45歳以上64歳未満(第2号被保険者)の方の介護保険料

45歳以上64歳未満の介護保険料は、加入している医療保険の算定方式を基本として決まります。国民健康保険に加入している方は、国民健康保険料の算定方法と同じく、世帯ごとに決まります。
 
同じ世帯の第2号被保険者全員の医療分・後期高齢者支援分と介護分を合わせて、世帯主が納めます。職場の健康保険に加入している方は、加入している医療保険の算定方式にもとづいて決まります。医療分・後期高齢者支援分と介護分を合わせて、給与から差し引かれます。
 
2017年8月から、保険者ごとの総報酬に連動した『総報酬割』が段階的に導入されています(2020年4月完全実施)。2017年8月~2018年3月までは第2号保険料全体の2分の1を総報酬割の対象とし、2019年度は4分の3、2020年度から全面導入となります。
 
従来、40~64歳が負担する保険料については、その加入する医療保険の加入者数である第2号被保険者の人数に応じて負担する介護納付金の額が決められる仕組みとなっていました。
 
介護納付金の総報酬割は、これを、被用者保険(協会けんぽ、健保組合、共済組合)間では報酬額に比例した負担にする仕組みです。2020年度から全面導入になるので、大企業の健保組合などでは介護保険料の負担が大幅に上昇する可能性があります。
保険料がいくらになるかは保険者にご確認ください。
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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