キャッシュレス・ポイント還元事業が6月で終了。みんなの満足度は?キャッシュレス利用は増えた?
ファイナンシャルフィールド / 2020年7月26日 0時10分
2020年6月末で、キャッシュレス・ポイント還元事業が終了しましたね。 昨年10月の消費増税のタイミングから、はや9ヶ月。みなさんはこの機会を存分に活用しましたか? 今回は、キャッシュレス・ポイント還元事業に対するちまたの満足度や、期間中のキャッシュレス決済の割合などをひもといていきます。
キャッシュレス・ポイント還元事業、世間はおおむね満足傾向に
株式会社GVが運営する「まねーぶ」が発表した「キャッシュレス・ポイント還元事業に関する意識調査」の結果(※)を見てみましょう。
この調査は、全国20代から60代の男女1000人を対象に行われたものです。
まずはキャッシュレス・ポイント還元事業の満足度から。
【キャッシュレス・ポイント還元事業の満足度】
・とても満足:22.5%
・やや満足 :57.9%
・やや不満 :17.1%
・とても不満: 2.5%
「とても満足」「やや満足」を合わせると、全体の8割ほどがキャッシュレス・ポイント還元事業に満足しているという結果に。
おおよそ好評な施策だったといえるのではないでしょうか。
【満足の理由(複数回答)】
1位:ポイント還元がお得だから 656人
2位:よく利用する店舗が還元事業の対象だから 312人
3位:還元率や対象店舗がわかりやすいから 210人
4位:還元事業を機にキャッシュレス利用を始めたから 130人
5位:実施期間がちょうどいいから 32人
【不満の理由(複数回答)】
1位:還元率や対象店舗がわかりにくいから 91人
2位:還元のタイミングや還元方法がバラバラだから 84人
3位:実施期間が短いから 81人
4位:よく利用する店舗は還元事業の対象外だから 77人
5位:現金派(キャッシュレス利用なし)で還元恩恵がないから 46人
満足・不満の上位理由はこのような内容でした。還元率や対象店舗については、わかりやすいという人が多い反面、わかりにくいと感じている人もいたようです。
また、現金派の方たちにとっては当然ながら蚊帳の外と感じさせる施策だったようです。
これを機にキャッシュレスを推進したいという国の思いはあるものの、消費者全員に広めるのは現実的に不可能なのでしょうね。
キャッシュレス・ポイント還元事業がきっかけでキャッシュレス利用を始めた人も!
次に、期間中のキャッシュレス利用について見てみましょう。
【キャッシュレス・ポイント還元事業があなたのキャッシュレス化にどの程度影響しましたか?】
・キャッシュレス利用が増えた(増加):51.3%
・キャッシュレス利用を始めた(新規):21.0%
・決済方法の変化はない :27.7%
半数以上の人が、キャッシュレス利用が増えたと回答。
さらに、これを機にキャッシュレス利用を始めた人も2割程度いるようです。
合計すると、全体のおよそ7割がキャッシュレス化推進に寄与したということになり、影響が大きかったといえるのではないでしょうか。
では、期間中の決済方法はどのようになっているのでしょうか。
【「キャッシュレス・ポイント還元事業」開始時点(2019年10月)の決済割合の平均値】
・現金:4.6割
・クレジットカード:3.1割
・デビットカード:0.3割
・スマホ決済(バーコード・QR型決済・非接触型):1.0割
・ICカード(非接触型):0.7割
・その他(金券・クオカード等):0.2割
【「キャッシュレス・ポイント還元事業」終了時点(2020年6月)の決済割合の平均値】
・現金:3.5割
・クレジットカード:3.4割
・デビットカード:0.3割
・スマホ決済(バーコード・QR型決済・非接触型):1.9割
・ICカード(非接触型):0.8割
・その他(金券・クオカード等):0.2割
これを見ると、最初こそ現金の割合が高かったものの、終了時点では現金の割合が下がり、クレジットカード決済やスマホ決済、ICカードによる決済が増えていることがわかります。
まだまだ現金利用が多いものの、期間を通じてジワジワとキャッシュレス利用が根付いてきたといえそうです。
キャッシュレス利用、今後の展望は?
お得なキャッシュレス・ポイント還元事業は終わりましたが、今後のキャッシュレス利用はどのようになりそうなのでしょうか。
【キャッシュレス・ポイント還元事業終了後のキャッシュレス利用】
・利用する :80.7%
:利用しない: 6.7%
・わからない:12.6%
8割の人が、キャッシュレス・ポイント還元事業終了後もキャッシュレス決済を利用すると答えています。
利用する主な理由は、「支払いがスムーズだから」「使える店舗が多くて便利だから」「ATMに行く手間がないから」「現金を持ち歩きたくないから」といったものが多いようです。
一方で利用しない/わからないという主な理由は、「ポイント還元がないから」「現金で支払いたいから」「キャッシュレスは使いすぎるから」「使える店舗が限られているから」「セキュリティが不安だから」といったものが上位に。
期間中だけと割り切ってキャッシュレス利用をしていた人も少なくないようですね。
また、キャッシュレスのセキュリティを不安視する声もいまだ根強いということがわかります。
国によっては、現金よりキャッシュレス利用のほうが主流というところも。
日本では、まだキャッシュレス決済に対応していない店舗やサービスも少なくありません。
しばらくは現金とキャッシュレスを使い分けて様子を見るという人が多いのかもしれませんね。
[出典]
※株式会社GV「キャッシュレス・ポイント還元事業に関する意識調査」(株式会社共同通信ピー・アール・ワイヤー)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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