もしも夫・妻が亡くなったら、いくら受け取れる? 会社員の夫を亡くした、専業主婦の場合

ファイナンシャルフィールド / 2020年12月23日 11時50分

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夫あるいは妻が亡くなった場合、遺された配偶者が受けられるお金はどのようなものがあるのでしょうか。夫が亡くなった場合、妻が亡くなった場合で異なりますし、夫婦の職業や家族構成によっても異なります。
 
お金といってもさまざまですが、公的年金制度の給付に焦点を当てて全4回に分けて取り上げます。
 
今回はまず、会社員の夫が亡くなった場合に、専業主婦の妻が受けられる給付についてです。

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夫の厚生年金加入記録を元に計算される遺族厚生年金

会社員の夫、あるいは会社員だった夫が亡くなり、妻が専業主婦の場合に、妻に遺族厚生年金が支給されます。夫が受け取っていた、あるいは受け取るはずだった老齢厚生年金のうち、報酬比例部分の4分の3に相当する額で計算されます【図表1】。
 
夫の厚生年金加入期間が長ければ、在職中の給与や賞与が高ければ、夫の老齢厚生年金の額も高くなりますので、妻に支給される遺族厚生年金も高くなります。
 
ただし、夫が若くして亡くなり、厚生年金加入が短くても、在職中の死亡等に該当する場合、夫の厚生年金加入期間が300月なくても300月あるものとみなし、その分多く年金を計算します。
 

 

子どもがいれば遺族基礎年金

さらに18歳年度末までの子、つまり高校生までの子(一定の障害がある場合は20歳未満の子)がいる場合は、遺族基礎年金が支給されます。2020年度の場合、年間78万1700円に子の数に応じた加算(子が2人目までは1人あたり年間22万4900円、3人目以降は1人あたり年間7万5000円)がされます。
 
また、妻自身の前年の所得が「462万1000円+扶養親族の数×38万円」以下であれば、当該遺族基礎年金に遺族年金生活者支援給付金が月額5030円(2020年度)加算されます。
 
すべての子が18歳年度末(障害がある場合は20歳)に到達すると、その後遺族基礎年金も遺族年金生活者支援給付金も支給されませんし、こういった子がいない場合もそれぞれ支給されません。
 
ただし、子がいない場合で、夫死亡当時、妻が40歳以上65歳未満の場合は遺族厚生年金に中高齢寡婦加算が年間58万6300円(2020年度)加算されます。また、子がいる場合でも、すべての子の18歳年度末到達等により遺族基礎年金を受けられなくなり、その当時妻が40歳以上65歳未満であれば、中高齢寡婦加算は加算されます【図表2】。
 

 

65歳からの遺族厚生年金は差額支給

65歳未満の場合は、これらの遺族年金は他の年金(老齢年金、障害年金)と併せて受給することができず、いずれか選択して受給することになります。
 
一方、65歳以降は中高齢寡婦加算もありませんが、65歳以上の妻の場合は、妻自身で老齢基礎年金と老齢厚生年金(厚生年金加入がある場合)を受け取り、遺族厚生年金(1956年4月1日以前生まれの妻には経過的寡婦加算も加算。)も併せて受け取ることができます。
 
ただし、併せて受給する遺族厚生年金は、老齢厚生年金に相当する額が差し引かれた額で受け取ります。妻の厚生年金加入が短く、妻の老齢厚生年金が少なければ、差し引かれる額も少なく、遺族厚生年金で保障される額が多くなるでしょう。また、老齢基礎年金を受けると、老齢年金生活者支援給付金が加算される場合があります。
 

国民年金保険料の掛け捨て防止・死亡一時金が受けられる場合も

なお、老齢基礎年金、障害基礎年金を受けていない夫が死亡し、妻に遺族基礎年金が支給されない場合、夫に会社員としての年金加入期間以外に、国民年金第1号被保険者期間(学生、自営業、無職等)での保険料納付が36月以上あれば、その月数に応じて死亡一時金(12万~32万円)も支給されます。
 
以上のように会社員の夫が亡くなった場合の専業主婦の妻が受けられる給付は種類が多くなっております。年齢や家族構成、夫、妻の年金受給状況によって変わるでしょう。
 
執筆者:井内義典
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、特定社会保険労務士、1級DCプランナー
 

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