将来のために知っておきたいお墓の平均購入価格と地域の関係性~樹木葬や納骨堂は?
ファイナンシャルフィールド / 2021年1月22日 11時10分
いざというときのために備えるとき、考えておきたいのがお墓まわりのこと。
いま住んでいる地域で買うのか、実家近くに買うのかなどでも、予算はだいぶ変わってきます。実際に、「実家から離れて住んでいるため土地勘がなく、相場がわからない」「自分の住む地域の傾向を知りたい」といったお悩みも多いのだとか。
そこで今回は、終活関連サービスを提供する株式会社鎌倉新書が行った「地方・都道府県別 お墓の消費者全国実態調査(2020年)」の結果(※)をひもといてみましょう。
お墓の種類と地域の関係性とは
この調査は、2019年1月から12月に、お墓探しの総合情報サイト「いいお墓」経由でお墓を購入された方を対象に行われたもの。
まずは、お墓の種類を「一般墓」「樹木葬」「納骨堂」に分け、それぞれどの地域の割合が高いのかを見てみましょう。
【購入したお墓の種類】
2位:近畿地方 31.7%
3位:神奈川県 31.4%
2位:中国・四国地方 55.6%
3位:西日本 46.0%
2位:大阪府 36.1%
3位:愛知県 34.0%
このエリアは、購入した人の居住地ではなく、購入したお墓がある地域を指します。
一般墓とは、家族や近親者がお墓の供養を行うもの。納める遺骨に上限がなく、管理費さえ支払えば永続的に利用できるというメリットもあります。埼玉県にお墓を買った人の半数近くが、一般墓を選択していました。
埼玉県は都心部からのアクセスもいいため、管理がしやすいのかもしれません。3位の神奈川県についても、同様の理由が想像できます。
樹木葬は、樹木や草花で飾った屋外の永代供養墓のこと。一般墓と違い、寺院や霊園の管理者が永代に渡って供養をしてくれます。墓石の代わりに樹木を目印にするため、一般墓に比べて低価格というメリットも。
北海道・東北地方にお墓を買った人の6割以上が、この樹木葬を選んでいます。中国・四国地方、西日本など全国的に人気が高く、全体で見てもお墓を買った41.5%の人が樹木葬を選んでいました。管理の心配のない永代供養の樹木葬は、現代の感覚に合っているのかもしれません。
同じく永代供養の納骨堂は、主に室内にある棚式やロッカー式のお墓のこと。広いスペースが取りづらい都市部などでも利便性が高いことから、納骨堂が選ばれている地域のTOP3は東京都、大阪府、愛知県といずれも大都市でした。
全国平均は、一般墓が27.4%、樹木葬が41.5%、納骨堂が24.9%。7割近くの人が、永代供養墓を選んでいることがわかります。
もっともお手頃なのは?お墓の平均購入価格
一般墓、樹木葬、納骨堂。それぞれの平均価格はどのようになっているのでしょうか。
・樹木葬: 68万7791円
・納骨堂: 87万6699円
一般墓がずばぬけて高く、永代供養では納骨堂のほうが樹木葬より高いという結果になりました。
一般墓は納める遺骨に上限がなく、管理費さえ支払えば永続的に利用できるというメリットもあるため、コストが高くなるのは自然なことなのかもしれません。墓石がない分、樹木葬は価格を抑えることが可能。
納骨堂もその点では同じですが、サービスによっては墓石を用意することもできるようです。その場合は個人でもやはり100万円を超えるケースもあるようですので、要検討ですね。
ちなみに、各種類の平均購入価格の地域別ランキングは、以下のとおり。
2位:神奈川県 199万4286円
3位:一都三県 189万1223円
2位:神奈川県 78万5714円
3位:一都三県 72万6596円
2位:東京都 92万6168円
3位:一都三県 90万2759円
いずれのお墓も、とにかく東京都が高いということがわかります。全体的に東京都を中心とした東日本のほうがお墓の金額が高いようですが、納骨堂に関しては西日本のほうがわずかに高いという結果になりました。
いずれも地価などを考えると、都心部のほうが高く地方のほうが安く抑えられるということになりそうです。
自宅からお墓までのアクセスは?
一般墓にせよ永代供養墓にせよ、お参りについては足を運ぶことがほとんど。手間や交通費など、長い目で見るとアクセスがいいに越したことはありません。
自宅からお墓までのアクセス事情について見てみましょう。
2位:電車 20.2%
3位:その他(徒歩、自転車) 7.7%
4位:バス 4.6%
およそ7割の人が、車でお墓にアクセスしているようです。電車やバスなどの公共交通機関を使っている人はおよそ25%。徒歩や自転車は少数派になりました。
東京都だけを見てみると、車は41.4%、電車は37.7%、バスは7.9%と、車より公共交通機関を利用する人のほうが多いという結果に。都心部とそれ以外ではお墓へのアクセスも変わってくるということがわかります。
この調査結果から、お墓の相場は一般墓がもっとも高く、さらにその地価によって価格がだいぶ変動するということ。さらに、都心部については公共交通機関でアクセスできる場所にある納骨堂を選ぶ人が多いということがわかりました。
いざというときのためのお墓選びの参考にしてみてくださいね。
[出典]
※株式会社鎌倉新書「地方・都道府県別 お墓の消費者全国実態調査(2020年)」(@Press ソーシャルワイヤー株式会社)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
関連記事
葬儀の簡素化が止まらない。日本人の葬儀観に変化が
おひとりさまの「終活」葬儀・相続はどうする?40代になったら準備すること
ひとり暮らしで万一の際の自分の葬儀や家財の処分などが心配。どう備える?
この記事に関連するニュース
-
低価格で様々なニーズに対応できる新しい樹木葬「マグノリア池上」を4月25日より販売開始
@Press / 2024年4月24日 9時45分
-
【新区画販売】先着順で理想の樹木葬選び、予約なしで自由見学できる特別な2日間
@Press / 2024年4月18日 9時0分
-
都市部でも人気が高まる継承・管理不要の『永代供養墓』、「所沢メモリアルパーク」に新設(利用者の声あり)
PR TIMES / 2024年4月9日 10時45分
-
祖父母と共に都内へ引っ越すことに。地元にある「お墓」も一緒に引っ越せたりするのでしょうか? 相場を教えてください!
ファイナンシャルフィールド / 2024年4月8日 9時0分
-
子どもの負担を考えると「駅近のロッカー式納骨堂」のほうがよい? 費用はどうなの?
ファイナンシャルフィールド / 2024年3月27日 9時0分
ランキング
-
1ねんきん定期便の見込額に注意!年金から天引きされる4つのお金を知っておこう
オールアバウト / 2024年4月25日 21時20分
-
2「乗り心地が良くなってしまうなんて……」日本唯一「カーレーター」の座席が“改善” 惜しむ声続々!?
乗りものニュース / 2024年4月25日 18時12分
-
3老けるスピード3倍も!老化を早める体の酸化って?予防のための7つの習慣
ハルメク365 / 2024年4月25日 16時0分
-
4「いつまでも結婚できない40代男性」の勘違い…高年収でも女性から選ばれない“深刻な原因”
日刊SPA! / 2024年4月25日 11時11分
-
5「ボケ防止に納豆はどこまで有効か」の最終結論…医師が解説「脳に効く食べ物」をめぐる驚きの真実
プレジデントオンライン / 2024年4月25日 15時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください