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シニア女性の老後のお金事情。何歳から年金をもらい始めた?年金暮らしの人の収支状況は?

ファイナンシャルフィールド / 2021年2月28日 0時10分

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仕事や子育てに追われる日々を送っていると、なかなか年金で生活する未来を想像することがむずかしいと思います。
 
しかし、老後に困らないためには、いまのうちにシミュレーションしておくことも大切。自分が実際に年金生活を送ることになったときのことを、考えておきませんか?
 
今回は、シニア女性の年金の実態とお金に対する意識などを探るべく、「年金とお金の使い方に関する意識調査(ハルメク 生きかた上手研究所調べ)」の結果(※)を見てみましょう。

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公的年金、何歳からもらい始める人が多い?

この調査は、55歳から79歳の女性を対象に行われたもの。この調査における公的年金とは、国民年金・厚生年金・遺族年金を指します。まず、世帯別の年金受給割合を見てみましょう。
 

【公的年金の世帯別受給割合】

・公的年金受給中 80.8%
・公的年金受給前 19.2%

 
本人か配偶者、または両方が公的年金を受給している世帯は、80.8%でした。一方で、本人と配偶者のどちらも公的年金を受給していない世帯は、19.2%でした。
 
では、自分自身が受給しているという女性の年代別の割合はどうなっているのでしょうか。
 

【自分自身が公的年金を受給しているシニア女性の年代別割合】

・55~59歳  6.7%
・60~64歳 62.4%
・65~69歳 97.6%
・70~74歳 98.2%
・75~79歳 96.7%

 
国民年金と厚生年金の通常の受給開始年齢は、65歳。60歳から64歳であれば繰り上げて受給することも可能です。したがって、50代で受給している方は遺族年金ということになりますね。
 
ちなみに、年金受給の開始年齢の平均は以下のとおり。
 

【シニア女性の公的年金の受給開始平均年齢】

・国民年金 63.1歳
・厚生年金 61.8歳
・遺族年金 60.7歳

 
国民年金・厚生年金ともに、通常の受給開始年齢より若いという結果になりました。受給開始年齢を繰り上げている人が意外に多いという実態が見えてきます。繰り上げると受給総額は減ってしまいますが、それでも前倒しで受給しなければならないほど経済的に苦しい人が少なくないということでしょうか。
 

シニア女性が抱えるお金に関する不安とは

シニア女性は、お金に対してどの程度不安を抱えているのでしょうか。年金受給前、受給後に分けて見てみましょう。
 

【公的年金受給前後での老後のお金に対する心配】

<公的年金受給前の世帯>
・心配している 28.8%
・どちらともいえない 42.5%
・心配はしていない 28.8%
 
<公的年金受給後の世帯>
・心配している 12.5%
・どちらともいえない 40.3%
・心配はしていない 47.2%

 
公的年金受給前後で、明確な差が出ました。お金に対して心配している人の割合は、受給後に半分以下になっています。逆にお金に対して心配していない人の割合は、受給後に20ポイントほど増加。年金を受給することでお金に対する不安が大幅に緩和されているということがわかります。
 
では、年金受給前後に関わらず、シニア女性が老後のお金で心配している具体的な項目を見てみましょう。
 

【老後のお金で心配な項目 TOP5(複数回答)】

1位:介護費 78.1%
2位:医療費 62.9%
3位:生活費 36.8%
4位:夫の死後の年金収入 35.2%
5位:住宅リフォーム費 27.7%

 
ダントツで多かったのが、介護費と医療費でした。「どれくらいかかるのかわからない」「いつどんな病気になるかわからない」といった予測不能な項目だけに、不安も増すのかもしれません。
 
また、生活費や夫の死後の年金収入など、「この先きちんと生活していけるのか」といった漠然とした不安もあるようです。また、長年住んだ家の修繕や、バリアフリー化などでかかるリフォーム費を心配する人も少なくない模様。年齢ならではのお金の不安が増えていることがわかります。
 

赤字? 黒字? 年金生活の気になる収支

年金だけで生活する場合、実際のところ赤字になるのか黒字になるのか、気になりますよね。最後に、年金だけで生活しているシニア女性の収支を見てみましょう。
 

【世帯別平均:年金収入のみ世帯の収支(月)】

<1人世帯>
・世帯収入 14万6078円
・月額支出 20万6217円
⇒収支   -6万139円
 
<2人以上世帯>
・世帯収入 27万421円
・月額支出 27万101円
⇒収支     +320円

 
シニア女性1人世帯の場合、年金収入のみで生活していると毎月かなりの赤字になってしまうことが判明しました。一方で、2人以上世帯の場合は、年金収入のみでもなんとかギリギリ赤字にならずに生活できていることがわかります。
 
赤字になってしまう1人世帯からは、「毎月の赤字は預貯金を下ろしているので、心配になることがあります。(67歳)」「年金額が少ないので、病気やケガ、介護が必要になった時、子供達に迷惑かけたくないので、長生きするのも心配です。(76歳)」といった声も。
 
2人以上世帯からは、「主人の介護をしており、医者代もかかり、余裕がなく、とても不安です。(75歳)」「老人ホームに入ることも無理だし、本当に心配します。ホームに入ってもお金がないと大変だし、家で過ごすといっても、全てお金がかかります。歳を取ると見えない支出があるので、歳を取るのが怖いです。(72歳)」といった声も。
 
いずれも、貯金を切り崩すことへの不安や健康上の不安など、これからどうなってしまうのかわからないという思いから年齢を重ねること自体が怖くなってしまうという切実な思いが伝わってきます。
 
これから、ますます深刻になるであろう超高齢化社会や老老介護の現実を受け止め、いまのうちから家族でお金について話し合っておくとよさそうですね。
 
[出典]※株式会社ハルメク「シニア女性に聞いた『年金とお金の使い方に関する意識調査』」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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