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「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が史上初の6兆円ファンドに! テーマ型のハイテク株ファンドにも資金流入=11月投信概況

Finasee / 2024年12月12日 6時30分

「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が史上初の6兆円ファンドに! テーマ型のハイテク株ファンドにも資金流入=11月投信概況<br />

Finasee(フィナシー)

三菱アセット・ブレインズがまとめた2024年11月の公募ファンドの純資産残高は106兆5878億円で前月比で4760億円増加して史上最高を更新した。一方で増加額は前月の5兆4000億円増からは大きく減額した。資産別には「外国株式型」が約59兆564億円と前月から1兆1773億円増加した。次に残高が大きい「複合資産型」は約11兆9797億円で前月比604億円の減少、「国内株式型」は約11兆9371億円と前月比1187億円減だった。

資金流出入額は約7610億円で前月の6060億円から流入額が増加した。資金流入額が前月を上回るのは4カ月ぶりだ。資産別にみると流入額の大きな資産クラスは「外国株式型」(約7660億円、前月は約6210億円)、「複合資産型」(約570億円、同約640億円)。「外国株式型」では「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」に約1683億円の資金流入があり、史上初めて純資産総額6兆円を超えるファンドが誕生した。資金流出は「エマージング株式型」(約320億円、前月は約230億円の資金流入)が大きくなった。「エマージング株式型」が資金流出になったのは約2年ぶりのこと。インド株式ファンドからの資金流出が目立っている。

 ◆インド株の低調で先進国株式に資金がシフト?

「エマージング株式型」が資金流出に転じた大きな理由は、好調だったインド株式市場の失速にある。インド株式ファンドからの資金流出額は約150億円となり、「エマージング株式型」からの流出額の半分近くを占めた。インド株式は主要株価指数である「SENSEX」が今年の9月下旬に上場来高値を付けるなど好調に推移していたが、10月以降はインフレ懸念や一部企業業績の下方修正などを嫌気し株価は低調に転じている。

ただ、インド経済は中間所得層の拡大などによって消費支出が伸びている他、政府もインフラ投資を拡大する方向にあり、今後も力強い成長が続くと考えられている。今回の資金流出も、株価上昇が一服したことにともなう利益確定の売りとみることもできよう。「『外国株式型』の流入額が前月対比で大きく増加していることから、 足元の株価が低調な『エマージング株式型』からパフォーマンスが好調な『外国株式型』へ資金移動が起きた可能性もある」と三菱アセット・ブレインズは分析している。

◆「フィンテック株式ファンド」が20%超の上昇

個別ファンドの月間騰落率では、「外国株式型」の「グローバル・フィンテック株式ファンド(ヘッジあり・年2回)」が20.01%、「グローバル・スペース株式ファンド(ヘッジあり・年2回決算型)」の17.82%、「グローバル・フィンテック株式ファンド(年2回)」の17.50%などが目立つ。特定のテーマを対象としたハイテク株相場が復調しているような動きだ。また、前月に18.90%の上昇となっていた「米国IPOニューステージ・ファンド(ヘッジなし・資産成長型)」は、今月も16.48%と好調をキープしている。

一方、「エマージング株式型」は、前月目立って上昇したロシア株ファンドが一服となり、「DWSロシア株式ファンド」がマイナス0.27%、「ロシア株式ファンド」がマイナス0.78%などとなった。カテゴリーでトップの「トルコ株式オープン」が3.60%であり、騰落率でカテゴリーの3位につける「インド株式フォーカス(奇数月分配型)」がマイナス0.09%となるなど、全般的にパフォーマンスは低迷した。

「国内株式型」では騰落率のトップが「ダイワ金融新時代ファンド」の8.06%、「複合資産型」では「ダブルライン・シラー・ケープ米国株式プラス<ヘッジあり>」が6.32%だった。「外国株式型」が20%前後の上昇となっていることと比較すると、「外国株式型」以外のカテゴリーの騰落率はもの足りない水準になっている。

◆「外国株式型」の分配金ファンドが好成績

分配金利回りのトップは前月に続いて「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD」の35.23%だった。利回りの水準は前月の37.67%からやや低下した。第2位は「GS日本株・プラス(通貨分散コース)」の31.91%、続いて「JPMアメリカ成長株ファンド(ヘッジなし、毎月)予想分配金提示型」の31.66%、「フィデリティ・米国株式ファンドF」の30.34%と、この4本が30%超の分配金利回りになっている。全て「外国株式型」にカテゴライズされ、「外国株式型」は騰落率の面、また、分配金利回りの面でもパフォーマンスで上位を独占している。現在の資金流入の中心になっているのは、このような運用成績が背景にあることがよくわかる。

執筆/ライター・記者 徳永 浩

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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