元日本代表FW柿谷もレアル戦で体感、“W杯級”のCLに衝撃「日本とはレベルが違う」

Football ZONE web / 2018年9月15日 6時40分

■ブラジルW杯後にスイス1部FCバーゼルに移籍、加入直後のCLレアル戦に出場

 18日にクラブの“欧州ナンバーワン”を決めるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)が幕を開ける。昨季、史上初のCL3連覇を成し遂げたスペインの名門レアル・マドリードとこの大会で対戦した経験を持つのが、J1セレッソ大阪の元日本代表FW柿谷曜一朗だ。「日本とはレベルが違う」と回想しつつ、「若い子たちにはCLに出てほしい」とエールを送る。

 C大阪の下部組織で“天才”と注目されていたのが柿谷だった。2006年のU-17アジア選手権で優勝に貢献し、大会MVPに選出。翌2007年のU-17ワールドカップでゴールを決めて脚光を浴びた。C大阪のトップチームに昇格し、香川真司(ドルトムント)や乾貴士(ベティス)らと共闘するも出場機会は限られ、燻っていた19歳は2008年夏に当時J2徳島ヴォルティスへ期限付き移籍。この武者修行で一回り成長を遂げ、2012年にC大阪へ復帰を果たすと、エース格として存在感を高めていった。

 時を同じくして2013年7月の東アジアカップ中国戦で代表初キャップを刻み、大会得点王として優勝に貢献。それから代表メンバーに定着し、2014年ブラジル・ワールドカップの最終メンバーにも選出された。ブラジル大会は途中出場2試合(コートジボワール、コロンビア)で失意のグループリーグ敗退に終わったなか、大会後の新天地として選んだのがスイス1部FCバーゼルだった。

 8月のリーグ第3節FCトゥーン戦で公式戦デビューを飾り、続く第4節FCチューリッヒでは途中出場から1得点1アシストと活躍。そして9月のCLですぐさまチャンスが訪れた。

「CLに出たいからバーゼルに移籍して、そのデビュー戦がいきなりレアル・マドリードだった」


■レアル戦、平常心を失わずにいられた理由――「真司くんや圭佑くんとかやっていたから」

 14年9月16日、CLグループステージ第1節の敵地レアル戦(1-5)でベンチ入りした柿谷は、途中出場でCLデビューを果たした。「驚いたけど、(香川)真司くんや(本田)圭佑くんとかやっていたから」と平常心を失わずにいられたと振り返る。「自分もそういう舞台にやっと来られたか、レアルのような相手と試合ができる環境に来たんだなあ、という気持ちだった」と当時を回想した。

 レアル戦、1-4とリードされた後半19分に投入された柿谷は、積極果敢なドリブルから思い切り良くシュートを放つなどゴールに迫った。しかし、力の差は明らかだったという。

「試合に出れば特別な感情というのはなかったし、実際試合では自分のチームと明らかな力の差があった。途中出場だったけど、ワールドカップ級にレベルの高い戦いだったから、自分として得る物はものすごく大きかった」

 結果は1-5という大敗だったが、柿谷にとってはCLの舞台でレアルと対戦した経験は何物にも代えがたい財産となった。その貴重さを知るが故に、こんなアドバイスも送っている。

「日本人でもCLでレアルと対戦した人は数少ないと思うから、試合をしていくなかで、今の若い子たちはCLに出て、活躍するために大きくなっていって欲しいなと思った。俺は24歳で経験したから。20歳ぐらいからそういうCLのような舞台を見たかったなと思った」


■世界最高峰のCLに出場してつかんだ感覚とは? 「日本人でもできることが分かった」

 バーゼル移籍1年目の2014-15シーズン、柿谷が残した結果はリーグ戦14試合3ゴール、CL3試合0ゴール。翌年はCL出場を逃し、2016年にC大阪へ復帰した。柿谷にとってのCLは3試合にとどまったが、「俺はできなかったけど、CLに毎年出られるようなクラブでプレーするのは、サッカー人生において名誉なことで、それだけ価値のある大会」と力説。さらに「なんと言っても規模が違う。一種のお祭りみたいに街は騒ぐし、サポーターの熱も高まる」と大会の熱狂ぶりを語った。

 ビッグクラブや世界有数のプレーヤーが出場するCLのレベルについて、柿谷は「ワールドカップ級」と表現しており、日本ではなかなか味わえない経験だったと振り返る。「日本とはレベルが違う」と評し、次のように続けた。

「CLは、日本で言うとACL(アジアチャンピオンズリーグ)のような立ち位置の大会。比べたらいけないかもしれないけど、日本、アジアの大会ももっと発展していって、高いレベルで日本人がプレーできる環境が増えてほしいと思った」

 世界の最高峰を知ったストライカーは、確かな手応えを得て古巣へ復帰。昨季は主将としてチームを牽引し、昨季ルヴァンカップと天皇杯の二冠に貢献した。「自分は、CLに出て得る物があって日本に帰ってきた。テレビで見ているような選手と実際に対戦できる。そういう経験は日本人でもできることが分かった」と日本サッカー界の進化も感じ取ったという。だからこそ、柿谷は日本人選手がCLで活躍することを願ってやまない。


■柿谷が日本人選手に望むこと――「多くの選手がCLに出て、経験を積んでほしい」

 今季のCLにはドルトムントMF香川、ガラタサライの日本代表DF長友佑都、CSKAモスクワFW西村拓真と三人の日本人選手が参戦する。今季J1ベガルタ仙台でリーグ戦24試合11ゴールと活躍した21歳の西村は、今夏CSKAへ移籍して飛躍の時を迎えようとしている。

「できるだけ多くの日本人選手がCLに出て、どんどん経験を積んでほしい」

 日本代表の香川と長友が存在感を示し、西村が新天地でブレイクを遂げるか。柿谷も今季CLに大きな注目を寄せている。


(Football ZONE web編集部)

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