「全然やれる」 鎌田大地、ブンデス復帰戦で抱いた自信と迫り来る“競争激化”の予感

Football ZONE web / 2019年8月24日 7時10分

■ホッフェンハイムとの開幕戦に先発出場 ブンデス特有の厳しさに向き合う

 フランクフルトの日本代表MF鎌田大地は、18日のブンデスリーガ開幕戦ホッフェンハイム戦(1-0)でスタメン出場を飾り、後半26分までプレーした。同3分には相手の元ドイツ代表MFセバスティアン・ルディの背後を取り、鋭いステップで相手DFを1人外して右足シュートに持ち込んだ。シュートはGKオリバー・バウマンの素晴らしい反応に遭いゴールとはならなかったが、ファンからは大きな拍手が送られていた。2年前、ドイツに渡った年にも開幕スタメンを果たしていたが、その時とは自身の感触もチームメートからの信頼も違う。

「2年前は開幕スタメンに、自分自身もビックリしていた部分がある。練習でもチームにあんまりついていけてないなというイメージがあった。今年の開幕戦は、ずっとプレシーズンも良かったと思うし、自分自身もこのチームで全然やれると思いながら臨んだ。気持ちの分では違うかなと思います」

 手応えはあった。前述のシーンの他にも、先制点につながるCKはスペースに好タイミングで走り込んだ鎌田のフリーランニングから始まった。潰しにくる相手をはねのけて、ボールをキープして味方につなげるシーンもあった。地元紙の評価も悪くはない。期待は間違いなくかけられている。

 一方で、昨季シント=トロイデンでプレーしたベルギー1部リーグとは異なる、ブンデスリーガ特有の厳しさと改めて向き合った試合でもある。

「まあ強度もあったし、足の出方だったりも変わってきてるし。やっぱね、(ベルギーとは)違うなと思いますけど」

 久しぶりの感覚だったのだろう。取られないと思ったところで足が出てボールに触られてしまうことがある。後ろからのチャージを受けて、ボールを失うシーンもあった。プレシーズンでは結果を出してきたし、ミスらしいミスもなくプレーができていた。だが、ブンデスリーガとなると相手からの当たりの強さも、根こそぎボールを奪い取ろうとする足の出方も違ってくる。それを認めながらも、そこでもできることを証明していかなければならない。

「今までの試合ならもっとできていたと思う。ボールも今日は失う回数が多かったので。このチームでは僕は上手く、もっとキープできないとダメだと思うし、まだまだ向上していかないとダメだなと思います。やっていける自信もあるので、しっかり練習からまたやっていけたらいいなと」

■元オランダ代表FWドストの獲得間近、攻撃陣の競争激化か

 戦力としては確かに数えられているが、ここからは攻撃陣の活躍・結果が問われる。そして間違いなく、前任者との比較が常についてくるだろう。それくらい昨シーズンのFWルカ・ヨビッチ(→レアル・マドリード)、FWアンテ・レビッチ、FWセバスティアン・アレ(→ウェストハム)による攻撃の破壊力は凄かった。

 現在、フランクフルトはFWの補強に動き出しており、スポルティングCPの元オランダ代表FWバス・ドストの獲得間近とされている。アディ・ヒュッター監督はホッフェンハイム戦後の記者会見で、「移籍はまだ決まっていないので、すぐ決まることを祈っているし望んでいる。ボールキープができて、ゴールも奪える。(フィリップ・)コスティッチが素晴らしいプレーを見せているだけに、ペナルティーエリア内で仕事ができる選手が来てくれたら、彼のセンタリングが武器になるはずだ」と期待を口にしていた。

 ドストのようなFWの加入は、チームにとって間違いなく補強になる。レビッチは得意なシャドーストライカーのポジションでプレーできる。ただ、そうなるとオフェンスの残り枠は1つ。そこを現地点ではMFミヤト・ガチノビッチと鎌田が争うことになる。あるいはFWゴンサロ・パシエンシア、FWデヤン・ヨベリッチが前線で起用され、レビッチがトップ下という可能性もある。それだけに鎌田には、ゴールやアシストという数字に直結するプレーやそれを導くプレーが求められる。

「チームとしては去年よりいい順位だったり、結果を残したいと思っています。去年活躍したFWが2枚(ヨビッチとアレ)いなくなって、新しい選手、僕たちが同じくらい活躍しないとダメだと思っているので。しっかり攻撃で結果を出していけば、彼らに追いつけると思う。フランクフルトで試合に出るというのは簡単ではない、厳しい世界なので、ここでポジションを取っていけば、試合もね、結果を残しているということになると思うので。このチームでまずはポジションを取っていきたいですね」

 自分の立ち位置はよく分かっている。厳しい戦いであることは重々承知、それは同時に大きなチャンスでもある。それをつかみきるために、鎌田は走り続ける。(中野吉之伴 / Kichinosuke Nakano)

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