元ブラジル代表FWジョーが激白 日本人がプレミアで成功する条件&推薦するJリーガーは?

Football ZONE web / 2019年8月25日 11時40分

■名古屋FWジョーが指摘、プレミアリーグで活躍するために日本人選手に足りないもの

 J1名古屋グランパスの元ブラジル代表FWジョーにイングランド・プレミアリーグについて様々なテーマをぶつけてきたなか、今回は「プレミアリーグにJリーガーを推薦するなら誰?」というテーマを訊ねた。

 多くの若手が海外リーグへの挑戦を決めた昨今のJリーグは、欧州市場からの注目度もシーズンごとに高まっている一種の開拓地だ。イングランドのフットボールを肌で感じ、なおかつ日本人選手と現在進行形でプレーをしているジョーは、これ以上ない“スカウト”とも言えるだろう。さて、ジョーはどのチームの、どんな才能を見つけ出してくれるのか。

 その前にジョーは、日本人選手がプレミアリーグでプレーするために、必要とされる条件を提示してくれた。

 巷で知れ渡っている日本人の技術やアジリティー、勤勉さはジョーも認めるところだが、それだけでは足りないと厳しい目を向ける。「そこに何をプラスアルファすれば成功できるかと言えば、戦術的な読みと理解度、そしてフィジカルの強さ。プレミアはコンタクトが激しく、レフェリーもそう簡単には笛を吹いてくれない」と指摘する。

 戦術理解度は備わってきた日本人だが、海外選手とのフィジカル差は永遠の課題。インテリジェンスとスピードでコンタクトをある程度避けることができても、そこから逃げるべきではないとジョーは指摘する。そしてそれは、彼らブラジル人選手にとっても同様の問題だという。


名古屋FWジョーは(左から)MF山口、MF柏木、FW興梠の名前を挙げた【写真:木鋪虎雄&Getty Images】

■プレミアで通用する3選手をジョーが名指し 「自分が好きなスタイルを持っている」

「これらの部分を伸ばしていくことで、成功の条件は揃っていくと思う。プレミアリーグの速いサッカーの中でボールがキープできるか、ボールを持っている状態で激しいチャージを受けた時、どれだけ耐えられるかが勝負なんだ。もちろん、スピードや技術が十分にプレミアリーグのレベルにあるかといえば、そうではないんだけど(笑)。でも自分が見ている限り、スピードとテクニックについて日本人が良いものを持っているのも確か。そこも合わせて成長していければということです。それはブラジル人選手も同じことが言えて、プレミアリーグで活躍するブラジル人選手は実はそんなに多くないんです。活躍する要素を持っている選手は、日本人のほうが多いような気もしていますけどね」

 王国ブラジルの選手よりも、日本人のほうがプレミアで活躍する可能性を秘めていると語るジョー。リップサービス込みだとしても、日本人選手にとっては嬉しい話だろう。

 では、それらの前提条件を満たす、日本人選手は一体誰なのか。ジョーは自信を持って3選手の名を挙げてくれた。

「日本で多くのインタビューを受けてきたなかで、自分の好きな選手といえば、いつも同じ選手を挙げているんです。浦和のFW興梠慎三、神戸のボランチ山口蛍、そして浦和のボランチ柏木陽介。彼らは自分が好きなスタイルを持っている選手で、すでに豊富な経験もあります。若い選手の中にも可能性のある選手はいますが、今すぐプレミアリーグで戦えそうな選手として推薦するとすれば、やはりこの3人になるかな」


3名それぞれの選出理由を語った【写真:Noriko NAGANO】

■興梠、柏木、山口の日本人選手3人を選出した理由とは?

 現在33歳の興梠、31歳の柏木、28歳の山口。確かに彼らは中堅、あるいはベテランと呼ばれる選手たちだ。しかし彼らがJリーグでいまだトップクラスの実力を持つプレーヤーであることに疑いの余地はなく、ジョーは将来性を買ってではなく、「今すぐプレミアでプレーできる」という条件の下で選んだのだから納得もいく。選出理由についても非常に明解で、彼らのプレーを見ればサッカーへの理解が深まるかもしれない。

「興梠については、なんと言ってもインテリジェンスだね。彼はすごく賢いプレーヤーです。ポジショニング、そしていつ動けばいいかを理解していて、シュートもすごく上手い。何も考えていない選手では絶対にない。常に考えながら動いていて、だから多くの得点も挙げることができているのだと思う。そしてボランチの2人については、柏木のほうが試合を作る選手で、ラストパスの多いタイプ。味方をフリーにして、簡単にシュートチャンスを作ってくれもする。逆に山口は、ビルドアップから試合を作ってチームに冷静さを与えてくれるタイプのボランチで、チームをしっかりコントロールしてくれるのが素晴らしいところだね」

 ちなみに、所属している「名古屋の選手では?」という質問も投げると、答えは「前田直輝、丸山祐市、吉田豊かな」とのことだった。「彼らがもしイングランドでプレーしていたら?」「どのチームが合う?」などと考えながら、今季のプレミアリーグを観戦するのも面白いのではないだろうか。(今井雄一朗 / Yuichiro Imai)

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