追う久保、追われる南野… 英記者が指摘する森保J“唯一の問題点”「奪う上で可能な領域」

Football ZONE web / 2019年9月12日 6時1分

■日本はミャンマー相手に手堅い2-0勝利 中島と南野が幸先よくゴール

 日本代表は10日、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選初戦でミャンマーと対戦。前半16分にMF中島翔哉(ポルト)の強烈ミドルで先制点を奪うと、同26分にMF南野拓実(ザルツブルク)のヘディング弾で追加点を決め、2-0で勝利を収めた。

 かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、W杯を6大会連続で取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏は、先制点を奪った中島とアシストを記録したMF堂安律(PSV)は日本の中核を担う存在として確固たる立場を築いていると断言。その一方で、追加点を決めた南野については「久保が控えていることをプレッシャーとして捉えるべき」とMF久保建英(マジョルカ)にポジションを奪われる可能性を指摘している。

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 荒れたピッチと理想とは程遠い環境のなかで深刻な負傷者を出さず勝ち点3を確保したことは、ミャンマーというトリッキーなアウェー戦で予選のスタートを切った日本代表にとって、順調な滑り出しと言えるだろう。3点目以降を奪えなかったとはいえ、チームは地盤が固まってきている兆候が表れ、森保一監督の信念が浸透してきていると感じさせた。

 ミャンマーは淋しいパフォーマンスで、ミオドラグ・ラドゥロヴィッチ監督にとってサプライズを引き起こすのは厳しいものがあった。日本に対してほとんど何もできず、守備を固めて大きくボールを放り込み、時折無謀なタックルで対応する。これは東南アジアでの試合で見るごくごく一般的な光景だ。

 しかし、吉田麻也率いる最終ラインは、冷静かつプロフェッショナルなマナーでこれらのチャレンジをコントロールしていた。日本にトラブルはほとんどなく、勝ち点3は早い段階で確約された。また、森保監督にとって、効果的に見極めた彼好みのラインナップであったことも強調された。

 堂安律は突出しており、前線で際立ち、危険な存在だった。中島翔哉も素晴らしいゴールで疑う余地のない傑出したクオリティーを見せつけ、一級品の創造性をもたらしていた。一方、大迫勇也は彼の水準で考えれば、比較的静かな試合を過ごしたと言える。彼の存在感と働きは日本の前線に流動性を生み出し、対戦相手にとっては困難な対象となる。

■南野は「FWとしてのチャンスであまりにミスを重ねすぎている」

 おそらく、前線において唯一の問題点となるのが、南野拓実がどれだけの期間、久保建英を先発から締め出すことができるのか、というところだ。

 少なくとも私には、堂安と中島のコンビは森保監督にとって固まった中核であり、18歳の久保が定位置を奪ううえで、(南野のポジションが)唯一可能な領域であるように見える。南野は試合で十分にソリッドなプレーを見せているとは言えない。FWとしてのチャンスであまりにミスを重ねすぎている。ゴール自体は奪っているが、傍に久保が控えていることをプレッシャーとして捉えるべきだ。

 その他の面では、ほとんど判断材料はなかった。守護神の権田修一はほとんどグローブを汚すことはなく、吉田麻也と冨安健洋は時たま忙しかったが、それはミャンマーのペナルティーエリアでの話だ。長友佑都と酒井宏樹も、ハーフウェーラインよりも高い位置で構えている姿が目立っていた。柴崎岳と橋本拳人はボールを上手く循環させた。

 久保がマジョルカに戻ってハイパフォーマンスを見せ、10月のW杯予選でどこまで南野に迫れるかも一つの見どころになりそうだ。(マイケル・チャーチ/Michael Church)

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