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欧州経験→J帰還「メンタル進化」 町田で発揮する存在感…初優勝を懸け万全の状態へ

FOOTBALL ZONE / 2024年12月1日 19時30分

■町田MF相馬が2試合連続で得点関与

 今シーズン、J1初昇格で旋風を起こしてきたFC町田ゼルビアは、11月30日に行われたJ1リーグ第35節の京都サンガF.C.戦に1-0で勝利した。首位のヴィッセル神戸が1-1で柏レイソルと引き分けたこともあり、町田は最終節まで優勝の可能性を残すことになった。

 勝敗を決めたゴールはオウンゴールによるものだったが、FC東京戦(3-0)に続き採用された3-4-2-1で、左シャドーに入ったMF相馬勇紀が誘発したものだった。左サイドを見事なドリブルで切り裂いたアタッカーは、「自分的には今日はプレースキックもあまり足に当たっていなかったし……。チャンスにはかなり絡んでいたけれど、最後のところがっていうので、虎視眈々と仕留めようと内に秘めていました。最後、結果として良い結果が出て良かったです」と、移籍後初ゴールを決めた前節のFC東京戦に続き、この試合でも決勝点に絡めたことに安堵の表情を見せた。

 序盤からチャンスに絡んでいた相馬だが、前半23分にFWオ・セフンが中へ入れてFWエリキがスルーして得たシュートチャンスはDFにブロックされ、前半30分のコーナーキック(CK)の流れから放ったヘディングシュートもGKの好守に阻まれるなど、フィニッシュで決めきれなかった。メンタル的に“今日は自分の日じゃない”と思ってもおかしくはない状況だった。それでも「虎視眈々と仕留めよう」と思えた理由については、2023年1月から今年7月までの約1年半、欧州でプレーした経験が大きいと語る。

「やっぱりヨーロッパに行って、自分が活躍しないと次のステージに進めないと、ずっと毎試合思いながらプレーしていたところで、あまり自分がチャンスで決められなくても『次も決められない』って思わなくというか、思えなくなった。そこはかなりメンタル的に進化できたところで、今日はそれが出せて良かったかなと思います」

 町田に加入した直後は負傷もあり欠場が続き、復帰後もなかなか本来のパフォーマンスを見せられなかった相馬だが、FC東京戦、京都戦とゴールに絡み、チームの勝利に貢献している。「やっとですね」と苦い表情を見せた相馬は、「まだまだですけど、良さは出せているし、形も作れているので、ポジティブです。もうちょっと結果を出したいです」と、さらなる活躍に意気込む。

 とはいえ、今シーズンの残りは最終節の鹿島アントラーズ戦のみ。「コンディションも上がってきている」と言う相馬だが、この試合では「逆に今日は、ちょっと身体が軽すぎたというか、だから(ボールが)足に付かなかった感じがあった」と反省する。鹿島戦は中7日での試合になるが、「地味に(試合期間が)空くので、うまくコンディションを調整できたらなと思います。(休まずに)逆に動いて(調整して)いこうかなと思います。今、コンディションがいいので休みすぎてもよくないと思っているので、良い感じに筋トレで合わせたりしていけたらなと思います」と、3試合連続でのゴール関与に向けて、万全の状態を整えたいと語った。

 シーズン途中で移籍したFW平河悠に代わる戦力として町田に加入した相馬。優勝に望みがつながった最終節、今シーズン最高の状態の相馬が見られるかもしれない。(河合 拓 / Taku Kawai)

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