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年金世代・予備軍「シニアの居場所」 今までの知識・経験をネット上で教える「スキルシェア」 収入だけでなく…人とのつながりがやりがいにも

zakzak by夕刊フジ / 2024年9月26日 15時30分

(夕刊フジ)

定年退職後はフルタイムで働くのではなく、公的年金を主な収入源にして、プラス数万円程度を稼げればいい、と考える人は多いのではないでしょうか。

ただし、時間や場所を拘束され、体を酷使するような仕事は避けたいというのが正直なところでしょう。

そうすると、今の時代は必然的にネットを介した仕事を検討することになります。例えば、本連載でよく事例を紹介している「スキルシェア」の仕事を改めて考えてみましょう。

スキルシェアの定義は、「自分が持つスキルや知識を、インターネット上のプラットフォームを通じて他人に提供し、対価を得ること」となります。しかし、これでは何だかハードルが高いと感じるかもしれません。〝スキル〟という言葉を「会社生活で積み上げた経験」や「好きなことで培ってきた知識」と言い換えるといいと思います。

そんな経験や知識を未経験や初学の人に伝え、その対価として報酬を得るのがスキルシェアのひとつのスタイルです。

代表的なスキルシェアのプラットフォームといえば、株式会社ストリートアカデミーが展開する「ストアカ」です。ストアカでは、4000人を超えるシニア講師が得意なことや今までの経験を生かし、講師として活躍しています。本連載でも「フィルムカメラでの撮影術」や「健康麻雀の楽しみ方」などを教えるストアカ講師を紹介してきました。

そんな講師のみなさんは、自分の好きなことを人に伝えたいとの思いで講座を開いているのですが、コロナ禍を経てオンラインで教えるスタイルが一般的になったことで、オンライン講師こそシニア世代向けの仕事だということがわかったとのことです。実際、今年のような猛暑の夏でも自宅から全国に向けて講座が開けますし、会場手配などの必要もありません。

では、ストアカのシニア講師の実態はどんな感じなのでしょうか? ストアカでは講師登録しているプレシニア・シニアの講師に向けてアンケートを実施しました。

「どんな内容を教えているか」という質問では、「「今までの仕事から得た知識・経験を教えている」と回答した人が全体の約半数(48%)を占めました。長年の職業経験を定年退職後も生かしていることが分かります。また、「今まで趣味として続けていたものを教えている」(24%)や「50代以降に学んだことを教えている」(28%)という回答も多く、必ずしも仕事の経験が必要なわけではなさそうです。

目標とする収入については「20万円以上」(40・8%)が一番多く、「10万―20万円」(25・4%)、「5万―10万円」(7%)と続きます。「目標金額」ではありますが、ストアカ広報によると実際に20万円以上稼ぐシニア講師は存在するそうです。

ただし、収入だけが主目的ではなく、人とのつながりがやりがいになっていると語るシニア講師も多いようです。自分の生きた証しを人に伝えたいと思うシニアは多いはずです。ストアカの講座は、その手がかりになるかもしれません。

■藤木俊明 副業評論家。自分のペースで働き、適正な報酬と社会とのつながりを得ることで心身の健康を目指す「複業」を推奨。著書に『複業のはじめ方』(同文舘出版)など。

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