ぴいぷる シャンソン歌手・クミコ「この道一筋ではなく…常に体半分は逃げ腰だった」回り道の連続、気づけば隣にシャンソンがいた

「シャンソンに特化した番組を放送すると最初に聞いたときは、信じられませんでした。まさか実現するとは思わなかったので、噓だろうと（笑）。半信半疑のまま収録当日を迎えましたが、思いのほか楽しめました。10月のコンサートでは曲数を増やして、シャンソンになじみのない方でも心に残るステージになることをお約束します。ぜひとも足を運んでいただきたいですね」

自らも本番のステージに立つことを心待ちにしている。

「やっとここ数年で、シャンソンをきちんと歌っていこうと考えられるようになりました。なんて歩みが遅いんでしょう！　絶滅危惧種だった日本のシャンソンを延命させている感じはしますが、もうちょっと頑張りたい。80歳とか90歳でも立派な先輩方がたくさんいるので、どこまでそこに近づけるかが勝負だと思っています。若さや体力がなくなっていく中でも、できることがきっとある。衰えを超える何かがある。年を取ってから歌うことも面白いですよ」

今は胸を張って言える。シャンソンのステージこそが自分の居場所だと。

■クミコ　シャンソン歌手。1954年9月26日生まれ、69歳。茨城県出身。早稲田大学を卒業後、82年からシャンソン喫茶「銀巴里」でプロ活動をスタート。2002年、「わが麗しき恋物語」が大反響を呼び、人気歌手に。10年、第61回NHK紅白歌合戦に出場。15年の「うまれてきてくれて　ありがとう」は第57回日本レコード大賞の作曲賞を受賞した。今年7月、新アルバム「私の好きなシャンソンVol．2～シャンソンティックな歌たち～」（コロムビア）をリリース。

10・23東京国際フォーラム「ニッポン・シャンソン・フェスティバル2024」出演

「ニッポン・シャンソン・フェスティバル2024」チケット（全席指定、9500円）の電話予約はチケットサンライズ（0570・077・020、平日10～18時）。

（ペン・磯西賢　カメラ・酒井真大　レイアウト・中川賢一）　■あす（19日）は演歌歌手の五木ひろしさんと坂本冬美さんです