兼原信克 日本の覚醒 石破首相また「変節」か 中国の「核脅威」は本物、実戦に向けた協議が急務 米原潜の日本入港「核持ち込み」と騒ぐ方がおかしい
zakzak by夕刊フジ / 2024年12月6日 11時0分
そもそも、米原潜の入港は、乗組員を休養させ、油や水を積むためである。それを「核持ち込み」と言って騒ぐ方がおかしい。攻撃型原潜からの核ミサイルの発射は公海上から行われるのであり、日本は協議することさえできない。
木原稔前防衛相の英断で、初めて日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で「核協議」が行われた。しかし、問題は山積している。
中国の核ミサイル発射に関する早期警戒情報の共有をどうするのか。核ミサイルを使ってどこを反撃するのか。米戦略軍が管理している核兵器のどれをどの状況で使うのか。残念ながら、これまで実戦に向けた核協議はなされたことがない。前世紀末まで中国軍は非力であり、「台湾有事」における核使用など考えたことがなかったからである。
今や中国の「核の脅威」は本物である。最高首脳、防衛首脳、米戦略軍、米インド太平洋軍、自衛隊の間の早急な協議が必要である。さもなければ、いつか国民を「非核の殉教者」にすることになる。
■兼原信克(かねはら・のぶかつ) 1959年、山口県生まれ。81年に東大法学部を卒業し、外務省入省。北米局日米安全保障条約課長、総合外交政策局総務課長、国際法局長などを歴任。第2次安倍晋三政権で、内閣官房副長官補(外政担当)、国家安全保障局次長を務める。19年退官。現在、同志社大学特別客員教授。15年、フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章受勲。著書・共著に『日本人のための安全保障入門』(日本経済新聞出版)、『君たち、中国に勝てるのか』(産経新聞出版)、『国家の総力』(新潮新書)など多数。
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