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ニュース裏表 平井文夫 立憲民主党は〝名を捨てろ〟議員全員、国民民主党に移ったらどう 立民幹部に聞いたら否定せず…玉木さんは嫌がるかもしれないが

zakzak by夕刊フジ / 2024年12月5日 6時30分

石破茂首相による所信表明演説と、それに対する立憲民主党の野田佳彦代表の代表質問を聞いて、「2人とも話の順番を間違えている」と思った。

所信表明で、石破首相が「外交安保」を最初に持ってきたのは意外だった。ドナルド・トランプ次期米大統領との早期会談に、さほど積極的には見えない。ペルーでのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議前はスマホいじったり、歓迎式典では腕組みしたりして、つまらなさそうだった。「今は外交やっている余裕ないのかな」と思っていたからだ。

野田氏が「いきなり外交から始まった」と怒った気持ちは分かるのだが、「『政治とカネ』の問題が一番重要」と言い切って、その話から始めたのも「違うな」と思った。

正しかったのは、やはり国民民主党だった。

玉木雄一郎代表ではなく(不倫で謹慎か?)、「若手のエース」という浅野哲議員(青年局長)が出てきて、冒頭、能登半島地震の被災地復旧について触れた後、看板政策の減税の話から始めた。国民が最も聞きたいのは外交でも政治献金でもなく、「物価高における減税」なのだ。

立憲民主党は衆院選で議席を大幅に増やし、予算委員長などの重要ポストも獲得して、「次は政権交代」と意気込むが、国民民主党ばかりが目立ち、存在感がむしろ薄くなっている印象だ。

実際に、政党支持率も先週の毎日新聞、今週のJNN(TBS系列)の世論調査で、国民民主党に抜かれて「野党第1党」の座を明け渡している。

石破政権は少数与党なので、国民民主党が求める減税策を基本的に飲まざるを得ない。すなわち立憲民主党の言うことは聞かなくてもいいということになる。このままでは、せっかく自公が弱って、政権交代の絶好のチャンスなのに、立憲民主党は埋没してしまうのではないか。

そこで、いいことを思いついた。

立憲民主党の衆院148議席のうち小選挙区は104議席だ。やはり小選挙区では、地力のある議員が多い。地方組織も強い。今回は自民党が自爆したので、安倍晋三政権でゲタをはかせてもらって勝ってきた弱い自民党議員が負けたという構図だ。一方、立憲民主党の比例は44議席であまり増えなかった。

つまり、立憲民主党は強い議員、優秀な議員はたくさんいるのに、党のイメージが悪いため、有権者が「政権を任せよう」と思わないということではないか。

だったら立憲民主党の議員全員が、国民民主党に移ったらどうか。立憲民主党という名前を捨てるのだ。立憲民主党は小選挙区では強い。だが、党のブランド力では今や国民民主党の方が上だ。2党が合体すれば「いいとこ取り」で相乗効果が出る。もともと同じ党なんだし。

今は自民党が191議席で、立憲民主党と国民民主党を足すと176議席。十分に逆転できる数字だ。

この話を立憲民主党の幹部に持ち掛けたら、「そういうことも考えないと政権は取れないかもしれない」と述べて否定しなかった。

だから今度、玉木さんにも会ったら聞いてみよう。でも嫌がるかもしれないな。 (フジテレビ客員解説委員・平井文夫)

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