なぜ西口新監督は開幕投手を11月に発表したのか 今井も驚愕…低迷打破へ託した思い

「LIONS THANKS FESTA2024」に参加した今井達也【写真：小池義弘】

■ファン感で西武・今井達也の来年の開幕投手が発表された

　西武・西口文也新監督が23日、ベルーナドームで行われた「LIONS THANKS FESTA2024」でのセレモニーで、来年3月28日に本拠地で迎える日本ハム戦の先発を今井達也投手に任せると発表した。26歳右腕の成長ぶりを認め、秋季キャンプの時点から決めており「どうせ言うならファンの皆さんの前で」とこの日の公表となった。

　グラウンドに立った西口監督はファンの前で「開幕投手は今井でいきます」と明言した。今季、初の開幕投手を務めて7回無失点で勝利投手になるなど、25試合の登板で10勝8敗、防御率2.34をマーク。リーグ最多の187奪三振を記録した。

　西口監督は今季まで3年間、2軍監督を務め、その前には投手コーチを5年間担当した。今井の成長をよく知る新指揮官は「試合の中でも気持ちを出して投げている姿を見ていた。バッターに対しての勝負がしっかりできるようになった。制球も上がって、球質もよくなった」と語った。

　秋季キャンプの段階から「開幕投手・今井」を決めており、前日22日に本人に通達したという。今井は「ちょっと早すぎませんか？」と驚いていたというが「もう自分の中では決まっていた。決まっているから、もうしゃあないやろ」と伝えたという。

　来季の開幕まで4か月以上ある。ファン感謝イベントでの公表は異例だが「どうせ言うんやったらファンの皆さんの前でね。盛り上がってもらうのが一番いいんじゃないかというところで」と笑った。

　今井は2年連続での大役となる。指揮官は「来年は200奪三振を目指すといっていたので、開幕いったら200いけるんじゃないですか」と大きな期待を寄せた。（湯浅大 / Dai Yuasa）