【高校野球】最速163キロ大船渡・佐々木朗希は「大谷よりもダルビッシュ」 専門家が評価する「間合い」

Full-Count / 2019年7月23日 11時35分

大船渡・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

■野球専門家の野口氏が分析「大谷とどうしても比較されるでしょうが…」

 大船渡の佐々木朗希投手が、全国高校野球選手権の岩手県大会で衝撃的な活躍を見せている。日米のスカウトから注目を浴びる最速163キロ右腕は、21日の4回戦・盛岡四戦で2012年の花巻東・大谷翔平投手(現エンゼルス)に並ぶ公式戦最速タイの160キロをマーク。今秋のドラフトで複数球団の指名が集中することは確実だ。

 日本野球界の将来を背負って立つであろう逸材を専門家はどう見ているのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、昨年まで2年間はヤクルトでバッテリーコーチを務めた野口寿浩氏は「大谷よりもダルビッシュ(に近い)」と指摘。タイプとしてはダルビッシュ有投手(カブス)に似ているとした上で、剛腕でありながら「投げる間合い」に良さがあると分析した。

 高校生離れした投球で今夏の話題を独占する佐々木。野口氏は「当然、ここをもっとこうした方がいい、ああしたほうがいい、というのはありますが、高校生ということを考えると完成度は凄まじい」と手放しで絶賛する。同じ岩手出身、高校生にして160キロの直球を投げるということで大谷と比較されることが多いが、東北高時代から野球界を沸かせたダルビッシュにその投球を重ね合わせた。

「大谷とどうしても比較されるでしょうが、大谷よりもダルビッシュ。そんな感じがします。投げる間合いというのか、そこにすごくいいものがあります。左足を(地面に)着いて、そこから始動していくときの間ですね。『足を着きました。はい投げました』ではなくて、間が1つ入っている。それがすごくいい。バッターがタイミングを取りづらくなる要素のひとつです。この間がなくすっと投げてくると、それなりに対応できてしまう。ただ、間が一つ入ることによって差し込まれたり、変化球を泳がされたり、となります。

 大谷のほうが足を着いてから前に出ていくのが早い。佐々木のほうが1つ間がある。本当に一瞬なんですが、打者は打ちにくいと思います。大谷は左足が着いて(右腕が)ついていっている。佐々木は左足をついてから(右腕が)出てくる。投げ方としては、スピードは大谷のほうが出るかもしれませんが、打ちやすいのも大谷でしょう」

■プロ入り当時の大谷との違いは…「佐々木はピッチングをしている」

 160キロの直球を投げられるというだけで、どちらもとんでもない才能。ただ、その2つの才能を比較しても、特徴に違いがあるという。野口氏はさらに、日本ハム入団当初の大谷の投球と比較し、「大谷は力任せに投げている感じでしたが、佐々木は(今の段階で)ピッチングをしている」とも評価する。

 今秋のドラフトで1位指名を受けることは濃厚だが、プロ入り後も着実に成長してくれることを野口氏は望んでいる。あの大谷も1年目で投打でデビューを果たしたが、キャンプでは2軍スタートだった。

「じっくりと下半身と体幹のトレーニングをして、力任せに投げなくても投げられるような体力をつけることがまずは重要です。そうしないと、どれだけ体が大きくても、まだ無理やり投げてしまうことが出てくるんじゃないかと。体の力とポテンシャルが合わなければ、オーバーヒートしてしまう。それが一番怖い。なので、すぐに投げさせなくて済むようなチーム状況の球団に入ることがベストですね。1年間2軍に置いても怪我をしないとは限りませんが、リスクを減らすという意味でまずは体を鍛え上げてほしい。ゆくゆくは日本を背負って立つピッチャーですから」

 今夏、佐々木はどこまでポテンシャルを発揮し、その後、どんな運命が待っているのか。“大谷級”の才能の持ち主の現在、そして未来に大きな注目が集まる。(Full-Count編集部)

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