福井工大付福井、女子硬式野球ユース大会初制覇 “初日本一”に監督「感無量」

Full-Count / 2019年8月23日 8時53分

初優勝した福井工大付福井の選手たち【写真:河野正】

■1-0で延長9回サヨナラ勝ち、投手力で初の頂点「本当にうれしい」

 第10回記念全国女子硬式野球ユース大会は22日、埼玉県加須市の加須きずなスタジアムで決勝が行われ、福井工大付福井(福井)がクラーク記念国際仙台キャンパス(宮城)に延長9回、1-0でサヨナラ勝ちし、うれしい初優勝を遂げた。

 ともに初の栄冠を懸けた決勝は、福井・相田千陽とクラーク・小野寺佳奈による1点を争う白熱した投手戦を展開した。規定の7回を終えて0-0。両校とも散発4安打で、三塁まで走者を進めたのが、そろって1度ずつという両エースの力投が続いて延長に入った。

 8回2死一、二塁、9回1死二塁のピンチをしのいだ福井は9回裏、2死から2番・杉本詩織が右前打で出塁。続く1年生の上杉光涼が、初球のストレートを完璧に捕らえて右越え二塁打を放つと、杉本が一気に生還して劇的なサヨナラ勝ちを収めた。

 高校女子硬式野球の全国大会は、春の選抜、夏の選手権、新チームによるこのユース大会があるが、2012年に女子硬式野球部を創設した福井にとって、決勝進出も日本一も初めてだ。発足時から指揮を執る中村薫監督(35)は、「優勝を目指してきたので本当にうれしい。選手、保護者、学校関係者、全ての人々に感謝したい。感無量です」と喜びをかみ締めた。

 投手を中心に守備からリズムをつくり、粘り強い試合運びがチームの特長だが、決勝はそんな持ち味を存分に生かし切った。

 今大会はエース相田のほか、柏崎咲和、菅原桃花、今井綾といういずれも完投能力のある4投手が登板。20日の準々決勝は4回途中、豪雨のため特別継続試合となり、翌日は早朝から準々決勝の残りイニングをこなした後、準決勝に臨むという過酷な日程を強いられた。

■9回無失点完投の相田「本当にいいスタートが切れて幸せ」

 それでも指揮官は「かなり練習をして鍛えていますし、投手もそろっているので体力的には何の問題もありませんでした」とこともなげ。主将の糟谷日那に尋ねると7、8時間はグラウンドにいるそうで「休日なら朝9時から夕方5時くらいの練習は普通です。みんなで厳しいトレーニングをやり切ったからこその優勝です。来年は選抜と選手権も勝ちたい」と笑った。

 前回大会は準優勝した岐阜第一(岐阜)に準決勝で惜敗。今春の選抜大会、先の選手権大会とも1回戦で姿を消したが、2年生が4人に対し17人の1年生主体で戦った昨年の経験が生き、1年後に大輪を咲かせた格好だ。

 1年生からエースナンバーを背負い、抜群の制球力を武器に6安打、9回を無失点完投した相田は「相手は全員がしっかり振ってきたので甘い球は投げられませんでした。きつかったけど、先制すれば勝てると思ったので信じて投げました。新チームで優勝できるなんて、本当にいいスタートが切れて幸せです」とありったけの笑顔を振りまいた。

 いつまでも歓喜に包まれる選手を見やりながら中村監督は、「今回は優勝できましたが、次はゼロからのスタートになるのでまたしっかりと練習を積み上げていきたい」と手綱を締め直していた。

 大会には連合チームを含め24校が参加。全国高校女子硬式野球選手権大会が終わってから間もないユース大会は、1、2年生による新人大会という位置付けだ。今回は加須市合併10周年の節目に当たることから記念大会として行われた。(河野正 / Tadashi Kawano)

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