Oculus Riftのもつ説得力はユーザーの情熱を刺激する

FUTURUS / 2014年10月24日 11時29分

Oculus Riftの表現力は有無をいわさない説得力がある。

既存の平面ディスプレイがどうしてもいち「画面」として捉えられるのに対して、Oculus Riftのもつ没入感は比較できないほど卓越した世界観を持つ。

残念ながらまだ一般に普及しているわけではないこの製品は、日本でも、東京都立川市にある国立極地研究所 南極・北極科学館に行けば気軽に体験することができる。

多くの人が一度は見たいと願うオーロラをテーマにした世界初のこの体験展示では、左右の眼に違った映像を写すことで大自然の奇跡を3Dで体感することができる。本機は頭の回転に応じて映像の向きが変わる機能を備えているため、あたかも極地でオーロラに偶然出くわしたような奇跡を、いとも簡単に体験できてしまうのだ。

ここには、文字や平面映像にはない、情熱を伴った説得力がある。

Oculus Riftのもつ可能性を示す事例をもうひとつ紹介しよう。

例えば、クルマのショールームに行って新車の試乗をしたとしよう。

従来からそれは、加速感、ハンドリングやブレーキング時の安定性といった、スペックリストではわからない魅力を体感できるものだ。またショールーム周囲の道を走ったときの感覚もつかめるだろう。

しかし、その車を所持したとき、どれだけ心踊る週末が送れるのかという「FUN」なパートは想像するしかない。

三菱自動車が取り組んでいる「見上げるプロジェクト」は、地上から美しい星空を見上げることを推奨しているものだが、ここに、その「FUN」なパートも体験できる可能性の萌芽を感じたのだ。

このWebサイトには日本各地の絶景星スポット、美麗な星空タイムラプス、星空の撮影アドバイスといったコンテンツが目白押しで、読んでいるうちに空気のきれいな場所までドライブして星狩りを楽しんでみたくなるものだ。

その「見上げるプロジェクト」が、10月25~26日に東京・お台場で行われる「モータースポーツジャパン2014」で、星空体験イベントを開催するという。

内容は、先進のプラグインハイブリッドEVシステムを搭載した「アウトランダーPHEV」の給電機能を利用して、VRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift」で見渡す限りの星空を体感できるというもの。

事前に体験させてもらったが、ドライビング中の天の川に流星群、そしてワープした先の宇宙空間を堪能できるものでCGながら臨場感はとても高く、満足のいくものだった。

そしてこのコンテンツを体験したときに、Oculus Riftは自動車の新たなプロモーションに繋がると確信した。

「見上げるプロジェクト」のOculus RiftコンテンツはアウトランダーPHEVの車内空間と、ドライバーズシートからハイウェイ上の都市空間、そしてトンネルを見るシーンを描いており、ウィンドウから見える景色、車内に反射する光などをバーチャルに体験可能。

この車でドライブしている雰囲気を強く伝えてくるものだった。

コンテンツの後半となると車内が消え、まるで宇宙空間を飛んでいるような感覚が味わえるシーンの連続となり、これもまたゲームライクな高揚感を覚えるものだったが、ハンドル、メーター、インジケーターが見える状態の前半も心が躍った。

風景部分を差し替えれば四季折々の日本の道100選もバーチャルで楽しめるようになるこのシステムは、パッセンジャーにもドライブ、そして車の魅力を伝えるのに最適なコンテンツとなる。

車内データの作成にコストがかかると思いきや、三菱自動車の場合カタログに使われている車内外画像の多くは3D CGで作っているとのこと。今回のコンテンツもそれらを流用しながら、レスポンスを重視したために低解像度なデータに加工したそうだ。Oculus Riftはまだ開発版ゆえに入手が困難。

多くの人に体感してもらうためのオンライン試乗会はまだ難しいかもしれないが、ショールーム・ディーラーでのバーチャル試乗会は、可能ではないだろうか。「このクルマ、いいんじゃない?」とパートナーに後押ししてもらうためにも、Oculus Riftを使ったプロモーションを推進してほしい。

*参考:見上げるプロジェクト

FUTURUS

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