電動自転車の欠点を克服したアイディアが秀逸

FUTURUS / 2014年10月30日 11時55分

自転車の愛好家が増加しているニューヨークでは、とうとう自転車専用道路を増設したが、このことはさらに自転車利用者を増加させたようだ。しかしこの措置を、米国の他の都市も真似し始めているという。

自転車利用者の増加と共に、電動アシスト自転車の人気も高まっている。その人気振りは、2012年から2013年までに台数が倍増したことで分かる。

欧州でも自転車の10台に1台は電動アシスト自転車になっているほど普及している。

しかし電動アシスト自転車にはいくつかの欠点がある。

そしてそれらの欠点を克服できるのが、圧縮空気でアシストする「Piston Pedal Power」だ。

■ 圧縮空気でアシストする自転車

米国で楽しまれている「ペイントボール」というスポーツがある。これは無毒性塗料が入った弾丸を、圧縮空気を利用した銃で撃ち合い、銃に撃たれずに相手チームの旗を奪えば勝ち、といったゲームだ。

このペイントボールの銃で使われている圧縮タンクを動力に使用というのが「Piston Pedal Power」という大変ユニークなアシスト自転車だ。

圧縮空気をペダルに連結されたピストンに送り込み、自転車を漕ぐアシストをするという仕組みで、ピストン部分の見た目は蒸気機関に似ている。

自転車自体の構造は従来のものと変わらない。ただ、約560グラムの取り外し可能な圧縮空気タンクが付いていることが目立った違いだ。

このペイントボールに使われる圧縮空気タンクによってアシストされる時間は連続利用時で約20分程だ。

一見短すぎるようだが、開発者のアレックス・ボールドウィン(Alex Baldwin)氏によれば、「Piston Pedal Power」は電動アシスト自転車の様に重くはないので、常にアシストしている必要が無いという。従ってアシストを利用するのは丘などの僅かな区間であるため、このアシスト時間で事足りると主張している。

■ 電動アシスト自転車の欠点を回避する

人気が高まっている電動アシスト自転車には、いくつかの欠点があり、「Piston Pedal Power」はそれらの欠点を克服できるとしている。

まず、電動アシスト自転車はバッテリーやモーターを装備しているため重たいものでは36キログラムほどになり、担いで移動することが困難な重量になってしまう。しかし「Piston Pedal Power」は普通の自転車に3キログラムほど重くなるだけの見込みだ。

次に製造価格の安さが特徴となる。ピストン部分は単純なプラスチック部品であるため、初期ロットはコストがかかるが、量産されるようになれば非常に安価になる。また、圧縮空気タンクも既にペイントボールで使われているものを流用するから安価だ。

そしてパワーアシストのタイミングも絶妙だ。ペダルを漕いでいるときで最も力が入らない状態、つまりペダルの位置が12時と6時を示している時に、最もピストンからのアシストが強くなる。このことで人間と機械のシームレスな共同作業が実現できる。

さらに付け加えておくと、圧縮空気タンクからは有害な物質が放出されることがないため、環境にも良い、ということになる。

実際の乗り心地を試してみたい自転車だ。

*画像出典:Piston Pedal Power by Alex Baldwin — Kickstarter

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