クルマの運転はまだ、人間のスキルに依存する

FUTURUS / 2014年11月3日 16時30分

若者のクルマ離れが叫ばれているのは、何も日本だけではない。自動車王国であるドイツでも若者がクルマ離れを起こしており、シューマッハやベッテルとF1王者を輩出しているにも関わらずF1人気も徐々に下がっている。

このクルマへの関心の低さは、もうひとつの問題を引き起こしている。それは運転技量の低下である。


■ 自動運転技術がドライバーの運転技術の低下をまねく

ドライバーエイド技術がなかった時代、クルマはすべてドライバーの技量によって安全を担保していた。しかしアンチロックブレーキ、トラクションコントロールからはじまった安全技術の進歩はコンピュータ、そしてスマートフォンの進化とともに加速。今では自動衝突軽減ブレーキや車線逸脱警告機能など各メーカーともに競いあって搭載している(参考:JNCAP|自動車アセスメント – 実用化された先進安全自動車(ASV)技術について)。

それもそのはず、この先に控えているのは自動運転技術であるからだ。しかしこの領域は多分にIT技術の領分のため、老舗自動車メーカーだけではなくテスラやグーグルといった新興、IT業種からの参入が盛んである。

自動車の進化が進むあまり、その技術に頼り切ってドライバーの運転技量に対する関心は薄れる一方だ。自動衝突軽減ブレーキがあるからと過信してTVにDVD、スマホでLINEするなど、よそ見運転による事故も後をたたない。

確かに自動運転になれば、一切の運転をクルマまかせにしてスマホをいじっていて良い時代が来る。しかしそれまでの間、それが10年なのか20年先なのか分からないが、それまでの過渡期はやはりドライバーが責任をもつべきだ。

特にアメリカのように交通機関をクルマに頼り切っている地域では、ドライバーの運転技術は重要である。アメリカでは16歳から免許を取得できるが、保護者としてはティーンエイジャーが無謀な運転をしないかどうか、常に懸念を抱いている。

■ ドライバーの運転技術

自動車免許は日本もアメリカも本質的に変わらず、公道で自動車を運転する許可を与えたものでしかない。本当の意味で適切に認知、判断、操作できるか、法令順守し安全運転ができるのかは別の問題である。保険料をみてもわかるように若者の事故率は高く、それは今も昔も変わっていない。

最近はスマホアプリで運転技術を採点、技術向上をうながすものが多く出ている。これは適切にブレーキングや加速ができているか、カーブはスムースか、制限速度を守っているかなどスマホのセンサーとGPSを利用してチェックするものである。

Automatic社が開発した License+はそういった基本機能に加え、保護者向けにこれらのデータをオンラインで確認することができる。もちろん現在位置もだ。

■ License+

License+は車両のOBD端子にドングルを取り付けるだけで簡単にはじめられる(参考:Introducing License Plus for Parents and Teen Drivers)。

そして100時間のドライバープログラムに参加すると、ブレーキングや速度制限遵守など適切にできているかをみて、運転を採点する。ゲーミフィケーションも取り入れられており、高速道路を20時間走行する、10日間急ブレーキをしないといったことを達成するとバッジやメダルを獲得する楽しみもある。

このドライバープログラムを使えば、自然と運転マナーと運転技術を身につけることができる。とにかく親は子供の運転が気になって仕方ないのだ。

そこで特筆すべきなのはモニタリングであろう。親はオンラインで子供の運転の状態を確認できるし、現在地も把握できる。

一番の懸念はプライバシーであろう。子供が悪いガールフレンドのところにシケこんでいるんじゃないかと、運転以外の心配もあろうとは思うが、運転技術とは別問題。さすがにプライバシーに配慮し、現在地は市町村レベルまでにとどめるという。

■ 他にも色々あるドライバー技術向上アプリ

アプリダウンロードサイトにいくと、自動車の安全運転支援アプリは数多くでている。

自動車以外にもヤマハ発動機のライダー向けアプリ、スマートライディングではいかにスムースにコーナリングできているかを採点、カメラによる録画、GPSロガーで位置も把握できてどのコーナーがうまいか下手かがすぐに分かるようになっている。特にバイクの場合はライダーの運転技量が安全に直結するだけに、カラオケの採点のように点数化されるのは面白い(参考:バイクライフを楽しくする スマートライディング(SmartRiding)アプリ | ヤマハ発動機株式会社 )。

将来自動運転技術が普及するまでの間は、ドライバーは運転技術向上を怠らないよう意識を高めていきたいものだ。

FUTURUS

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