任天堂が「ノン・ウェアラブル」で健康事業に参入

FUTURUS / 2014年11月1日 11時30分

10月30日、渡橋都内で開かれた任天堂の経営方針説明会で、岩田聡社長が2015年に参入すると既に表明していた健康事業について説明を行った。

説明に依れば、任天堂が開始する健康事業で「QOL事業」と呼んでいるものの第一弾は、睡眠や疲労を手軽に測定できる機器の開発だという。つまり「睡眠と疲労の見える化」に取り組むことを明らかにした。


■ ウェアラブルから「ノン・ウェアラブル」へ

任天堂は「睡眠と疲労の見える化」に取り組むにあたり、米国の医療機器メーカーであるレスメドと提携する。同社から非接触センサーの技術供与を受ける予定だという。

その技術を利用し、ベッドの傍らに置いておくだけでマイクロ波による非接触センサーで心拍数や呼吸などを測定し、睡眠状態から健康状態を調べる機器を開発するという。

計測して収集したデータはクラウドにアップし、データ解析される。その解析結果によって、運動や食事に関するアドバイスを行う健康支援機能が装備される。

つまり、身に付けるウェアラブルから、身に付けない「ノン・ウェアラブル」をコンセプトにした製品となる。

■ 「Five “Non” Sensing」というコンセプト

岩田社長は説明会で、睡眠状態や健康状態を可視化する潜在需要はあるにも関わらず決定的な商品が登場しないのは、ユーザーに何らかの努力を要請する構造が有ったからでは無いか、と問いかけた。

これを「Five “Non” Sensing」というコンセプトによって、魅力的な製品のあり方を明らかにした。

「Non-Wearable」は身に付ける必要が無い。
「Non-Contact」は体に触れる必要が無い。
「Non-Operating」は操作の必要が無い。
「Non-Waiting」は測定を待つ必要が無い。
「Non-Installation Efforts」は設定の手間が無い。

これらの「Five “Non” Sensing」によって、潜在需要の掘り起こしができると岩田社長は言う。

また、任天堂が始めるQOL事業は「Quality of Life」であるとし、健康事業においても任天堂らしい娯楽性を追求する姿勢を語った。


■ 新しいビジネスモデルへ

任天堂がQOL事業、すなわち健康事業に参入した背景には据え置き型ゲーム機「WiiU」の販売不振もある。

そこで任天堂は得意な娯楽分野を健康分野に持ち込もうと考え、QOL事業を社長直轄の新規事業部門とした。

まだコンセプト段階であるにも関わらず早々に発表したのは、広く提携先を募る方針からだという。

また、ビジネスモデルや料金体系については、実際の製品を発表できるときに合わせて発表される予定だ。おそらく製品を販売して料金を得るだけではなく、利用するサービスに応じた料金体系が用意されるかもしれない。

任天堂は2016年からこの事業が収益に貢献する見込みだという。確かに「ノン・ウェアラブル」や「Five “Non” Sensing」というコンセプトは、潜在需要を掘り起こすかもしれない。

*画像出典:2014年10月30日(木)経営方針説明会 / 第2四半期決算説明会

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