中国地場メーカーは、自動運転に本気で取り組むのか?

FUTURUS / 2014年11月6日 7時30分

最近、世界的に大きな話題となっているクルマの自動運転。

その開発の舞台は、日本やアメリカが取り上げられることがほとんど。

では、世界最大の自動車市場、中国ではどうなのか?


■ 中国自動車技術会で中国独自の技術を強調

2014年10月後半、上海郊外で中国自動車技術会の総会が行われた。3日間に渡り、各研究領域における発表とエキジビションが開催された。筆者はEV(電気自動車)、燃料電池車、そして自動運転に関する部会を中心に取材した。

まず、エキジビション会場では、自動運転車の展示は2つ。

ひとつは、広州汽車の技術研究所が開発した、SUVタイプ。もうひとつがGMの小型車「env 2.0」だ。前者については今年4月、北京モーターショーで公開されたモノと同じだった。

前後パンパーには、100~200mの範囲で障害物を感知するミリ波レーダー。前面ガラスの上部には、ステレオカメラ。さらに、ルーフには薄型で360度回転するレーザーレーダーが装着されている。

レーザーレーダーというと、グーグルカー等が利用している米ベロダイン社製の「LiDar (ライダー)」が有名だ。

広州汽車の関係者に聞くと「これはベロダインとは無縁。弊社で独自開発した」という。だが、実際に同車両でどの程度の走行実験を行っているかは未公開だった。

■ 近未来らしさを前面を押し出すインテリア

北京ショーの際、同車のインテリアをしっかりと確認することができなかった。

今回は、運転席に座ることもでき、車内の詳細を見てみた。あくまでもショー展示用のプロトタイプだが、ダッシュボードの各種表示機構はリアル感がある。

スマートフォンとの連携を念頭にした、最新テレマティクスへの対応を十分考慮した作りだ。また運転席と助手席は180度回転可能。

つまり、完全自動運転では、運転者が前方を見ないで車内で自由に動ける、という設定だ。


■ 法規制については、欧米の基準を念頭に独自路線か?

自動運転について、各部会で中国地場メーカー数社が中国市場の現状と今後の可能性について講演した。

そのほとんどが、昨年から今年にかけて欧米で発表された自動運転のガイドラインを注視していく、というもの。中国の道路環境は、上海や北京など、一部の大都市ではインフラが進んでいる。

だが、大都市の郊外、また地方の二級都市や三級都市では、インフラだけでなく、交通ルールに対する庶民の考え方を含めて、解決するべき課題が多い。そうした中国で、現在のところ大規模な自動運転実証試験が行われるとの発表はない。

だが近い将来、欧米の大手自動車部品メーカーと中国地場自動車メーカーが連携した、中国市場向けの自動運転の研究開発が加速しそうだ。

現地取材をしながら、そうした機運を感じた。

FUTURUS

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