痛い!注射の失敗を避けられるイノベーション2つ

FUTURUS / 2014年11月12日 11時5分

私は健康診断で血液採取の注射を打たれるときに、何度も失敗されては針を刺し直され、痛い思いをすることが多い。

腕の血管が見えにくいからだ。

同じ様な体験をした人は、思いの外周りにも多い。ベテランの看護婦さんでさえ、失敗することはある。まして新人看護婦さんには血管の位置を見極めるのが難しいことが多いのだろう。

しかし、そのような問題を解決してくれる技術が既にできているのだ。それらを紹介するので、もう注射の失敗は勘弁して欲しい。


■ 血管を見抜くウェアラブル端末

紹介したいツールは2つ有る。まず一つ目は医療用画像機器メーカーの米Evena Medical社が昨年の11月に発表した「Eyes-On Glasses」だ。

「Eyes-On Glasses」はメガネ型ウェアラブル端末で、つまり皮膚を透視して血管の位置を見抜くスマートグラスと言える。

この「Eyes-On Glasses」を利用すれば、外観からは分かり難い血管も簡単に見透かせるので、静脈注射も容易になるという。

実は「Eyes-On Glasses」は、セイコーエプソン製の「Moverio」をベースに開発した製品だ。

「Eyes-On Glasses」が皮膚の下にある血管を可視化できるのは、近赤外光で血管内のデオキシヘモグロビンを強調表示し、2つの立体カメラで画像化しているからだという。

そのデジタル画像をメガネのスクリーンに投映している。また、この画像は電子カルテシステムにWi-FiやBluetooth、3Gなどを経由して転送できる。


■ 血管を浮き立たせるハンドヘルドデバイス

もう1つは皮膚の上に、直接血管の位置を表示するハンドヘルドデバイスだ。

この装置を注射したい場所の皮膚に向けると、皮膚の上に血管の位置と形状が明瞭に浮かび上がってくる。

これは前述の「Eyes-On Glasses」と基本的には同じ血液の性質を利用している。つまり、血液中のヘモグロビンが赤外線を吸収する性質を利用しているのだ。

やはり赤外線ライトを皮膚に当て、血管の位置を感知したデータで血管をマッピングし、皮膚に血管の地図として投映している。動画では緑色の光で血管の位置を示している。

この装置は既にオーストラリア赤十字の血液銀行がシドニーの病院で世界に先駆けて採用している。

何しろ同赤十字では年間130万もの献血で血液を集めている。そのため、採血に費やされる時間も無視できないものとなっている。

そこで採血者が血管の位置を探す時間や、注射をやりなおす時間を短縮するためにこの装置が活躍している。

■ 患者の痛みを軽減し、治療時間のロスを無くす

「Eyes-On Glasses」を開発したEvena Medical社のCEOであるFrank Ball氏によれば、静脈注射を始めるときに血管の位置を探り当てるまでやり直している場合が最大40%もあると指摘している。

これは確かに医療時間の浪費で有り、患者にとっては不快でもある。

今回紹介した技術が、もっと医療現場に普及するようになれば、医療を施す側も受ける側も、共にメリットがあることは間違いない。

FUTURUS

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