空飛ぶクルマが直面する5つの課題

FUTURUS / 2014年12月1日 10時55分

今年10月29日、オーストリアのウィーンで開催された「Pioneers Festival」で初公開されて話題になった「空飛ぶクルマ」こと、「エアロモービル 3.0」。

FUTURUSでも以前にご紹介した機体だ。

開発したのはステファン・クラインとユライ・バツリーク両氏が率いるスロバキアの「エアロモービル」社で、二人はカーデザイナーや技術者であると同時に起業家でもある。

同機の定員は2名。地上では全長6.0m×全幅2.24mと、一般の駐車場を利用出来るサイズで、航空機としては200km/h以上の速度で飛行可能、自動車としての最高速度は160km/h以上となっている。

燃料はレギュラーガソリンを使用、車体(機体)重量は炭素繊維材料の採用で僅か450kgに抑えられており、燃料満タンでの飛行可能距離は700km(燃料消費量 15L/h)、地上走行時の航続距離は875km(燃費 約13km)。

車輪は存在しているが、従来夢の乗り物とされていた「空飛ぶクルマ」としての機能は備えている。

■ 市販に向けて課題となるのは?

まだ試作機の段階で、今後各種性能・品質テストを控えており、具体的な販売時期は未定のようだが、目標は2016~2017年に初回の製品出しを予定しているとのこと。

しかし市販となると、当然ながら課題も多い。

・航空機としての認可取得(エアロモービル社)
・離陸時約250m、着陸時50mの平坦な滑走路の確保
・自動車運転免許に加えて航空機の操縦免許必須
・スーパーカーと小型航空機の間となる機体価格(3千万円以上?)
・高額な維持費(定期整備、滑走路使用料、保険、駐機料など年間数百万円)


■ 現実的には「空飛ぶタクシー」として普及?

こうした課題を解決してくれるのが以前の記事で取り上げた垂直離着陸が可能で都度空港まで出掛ける必要が無く、且つモーターを動力とする空飛ぶタクシー「SkyCruiser(スカイ・クルーザー)」だ。

なにせ、自分で所有・操縦しなくても目的地へピンポイントで連れて行ってくれる。

たとえ傍に離着陸用の空き地が無くても、近くまで「ヘリ・モード」で飛んで来てその後クルマに変身、あたかもタクシーのように迎えに来てくれるという訳だ。

どちらが合理的かは利用者が決めることになるが、「パイロット」を目指すドライバーには「エアロモービル 3.0」の方が向いているかもしれない。

いずれにしても、今後「空飛ぶクルマ」が現実のものになるとすれば、空域安全の観点からも、まずはプロが操縦する「空飛ぶタクシー」などの過程を踏むことになりそうだ。

*参考:AEROMOBIL、Krossblade Aerospace Systems

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