“スピーチライター”という仕事を知り感じたこと『本日はお日柄もよく』比嘉愛未インタビュー

ガジェット通信 / 2017年1月28日 20時0分

世界を動かしてきた“影”の職業「スピーチライター」。スピーチライターとは何なのか？　どんな仕事なのか？　比嘉愛未さん演じる主人公「こと葉」が、言葉の限りない可能性を追求していく職業ヒューマンドラマ『本日はお日柄もよく』。原田マハさんによるベストセラー小説をドラマ化し、WOWOWにて全4話が放映中です。

主人公に抜擢されるまでスピーチライターという仕事を知らなかったという、比嘉愛未さん。ドラマを通じて感じた事とは？　インタビューにて色々とお話を伺ってきました。

―本作とても楽しく拝見させていただきました。まず、私はこの作品で“スピーチライター”という言葉をはじめて知りました。比嘉さんはご存知だったのですか？

比嘉：いえ、私も今回出演させていただく事になって、本を読んで知りました。そして、演技の為に、このドラマの監修でもあり、本職のスピーチライターの蔭山洋介さんにお話を伺って、一から勉強しました。スピーチライターという仕事は、クライアントが人前で輝ける様に、人々を説得出来る様に言葉から話し方から全てを演出する事なんです。なので、ドラマや映画の監督さんに近いなって。でも、監督と違って、スピーチライターは決して人前に出ない仕事なんですよね。

―人には言わないけど大事なお仕事ってちょっとヒーローみたいですよね（笑）。

比嘉：本当ですね！オバマ前アメリカ大統領の「Yes,We Can.」も皆さんの記憶に残るスピーチですし、スピーチライターさんのお仕事って本当にすごいですよね。

―今回比嘉さんの役柄は、普通のOLからスピーチライターに四苦八苦しながら転身するというものですが、どの様に演じられましたか？

比嘉：この「こと葉」という役柄は、実はすごく自分と似ていて。演じるというより、素の自分でいこうと本を読んだ時から決めてました。こと葉の真っすぐで素直だけど、頑固で不器用、負けず嫌いな所が本当に似ていて。言葉もすごく共感出来て。こと葉は、現状の自分に悩んで新しい一歩を踏み始めたキャラクターなのですが、私も昨年30歳になって、今後の自分の仕事や将来について考えていたという事もあり、あまりにも近い状況に驚いたほどです。

佐々部監督からも「“こと葉”と“愛未”をかけあわせた“まな葉”になってもらいたい」と言っていただいたので、頭で考えるよりも自然にこと葉の言葉を届けようと心がけていました。

―“まな葉”！　とっても素敵な表現ですね。

比嘉：佐々部監督って本当に素敵な方なんです。これまでお仕事でご一緒した俳優さん女優さんによく「佐々部さんの現場は素晴らしいよ」と聞いてきたのですが、今までお仕事をご一緒する機会がなかったんですね。でもこうしてWOWOWさんのドラマでご一緒出来るなんて……。音楽ライブや劇団のお芝居など、他で観れない番組が多いので普段からよくWOWOWさんの番組を見させていただいているんですが、そのWOWOWさんのお仕事で、しかも佐々部監督という事で感激しきりでした。

―こうしてお話を聞いていると、比嘉さんが本当にいつもWOWOWをご覧になっているんだって、しっかり伝わってきます。音楽ライブはどんなアーティストの方のを観ますか？

比嘉：私は秦基博さんが大好きで。ライブにも何度か行かせていただいているのですが、昨年末もアリーナツアーの放送があったので録画させていただきました（笑）。シングル『アイ』の頃の楽曲が特に好きで。毎日の様に聴いて元気をもらったり、癒されています。

―少し話が脱線してしまい失礼しました。今回比嘉さんはスピーチライターとして、ある重要なスピーチ原稿を執筆する役柄を演じていました。読者や私たちにとって一番身近なスピーチというのは「友人の結婚式のスピーチ」かと思うのですが、スピーチを控えている方にアドバイスをするとしたら？

比嘉：結婚式のスピーチ、素敵ですよね。私はお仕事のタイミングでなかなか友達の結婚式に行ける事が少なくて、スピーチの経験も無いですが、やっぱり自分の気持ちを素直に伝える事が一番だと思います。形式ばったスピーチであったり、決まり事というのは、素直な気持ちの前ではかすんでしまうというか。この作品もそうなのですが、心に響く言葉って、格好つけていない心からの言葉だと思うんですよね。だから原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」は多くの方に愛されている本なのだと思いますし、このドラマにも素敵な言葉がたくさん出て来ます。ぜひ自分の気持ちに素直に、楽しくスピーチをしてくださいね。

―今日は素敵なお話をどうもありがとうございました！