声の演技でも圧倒!堺雅人の狂人ぶりを松山ケンイチや声優陣も大絶賛! 今石洋之×中島かずき新作アニメ映画『プロメア』AJ2019トークレポ
ガジェット通信 / 2019年3月26日 18時30分
『天元突破グレンラガン』(2007)、『キルラキル』(2013)を手掛けた監督:今石洋之さんと脚本:中島かずきさんが再びタッグを組み、アニメーション制作:TRIGGERと製作:XFLAGで贈る、完全オリジナル劇場アニメーション映画『プロメア』が5月24日(金)公開。3月24日に行われた日本最大級のアニメイベント<AnimeJapan2019>(通称、AJ2019)にて、サプライズゲスト登壇のスペシャルステージが実施されました。
ステージには、今石監督、中島かずきさんをはじめ、アイナ・アルデビット役 佐倉綾音さん、バリス・トラス役 稲田徹さんが登壇し挨拶を済ませると、ここでサプライズゲストを発表!
メインキャラのガロ・ティモス役 松山ケンイチさんとリオ・フォーティア役 早乙女太一さんが登場し、大きな歓声が沸き起こりました。
今回の映画『プロメア』の企画は、『キルラキル』を終えた半年後くらいから今石監督と中島さんで準備を始めていたとのこと。中島さんは「3本目なので上手くいくかと思ったら、逆にお互い手の内がわかっている分だけ、新しいものをどうやるか、今まで培ったものをどう見せるか、そのバランスに苦労した」と語り、2人揃って「難産だった」と吐露しました。
今の形にたどり着いたのが2年ほど前で、シナリオとコンテだけで3年くらいは難産の日々……過去最高に手間暇がかかっていると明かしました。
自身の演じるガロについて松山さんは「熱血バカ。僕は『グレンラガン』や『キルラキル』のすごい大ファンで。その熱さで僕はすごく勇気をもらいながら仕事をしていたんですけど、その地続きになるような勇気を与えられる熱を持ったキャラクターだと思いました」と、これまでの熱さを継承したキャラクターになっているとのこと。
さらに、「ガロは熱血バカで子供っぽい部分もあるんですけど、大人な部分ももちろん持ち合わせていて。みなさん子どもじゃダメな部分、大人になっちゃダメな部分があると思うんですけど、ガロはそれを良いバランスで持っているキャラクターだなと思います」と魅力を語りました。
キャスティングの理由は……中島かずき脚本なら劇団☆新感線経験者が一番強い
キャスティングについて、劇団☆新感線で一緒に作品を作ったことのある役者陣を起用したいと考え、中島さんから松山さん、早乙女さん、堺雅人さんにオファー。今石監督は、「中島さんのセリフをちゃんと演じられる人というのは、やっぱり劇団☆新感線経験者が一番強いなと思っていて。当然芝居の仕上がりもバッチリだった」とコメント。
早乙女さんは、「僕にとってはこのチームに入れることがすごく嬉しかったですし、自分がアニメの中で演じられるというのが、子供の頃からの憧れだったりと、いろいろな想いがあったので、もうオファーのお話を聞いたときには二つ返事でお受けしました」と、笑顔をみせました。
松山さんは、「大変な仕事だと心がくじけてしまったりするんですよね。そのときに、僕は『グレンラガン』の一番クライマックスのシーンを観て、勇気をもらって頑張ろうと本番に臨んでいたんですよ。それがちょうど、かずきさんと初めて仕事をした『蒼の乱』(2014)だったんです。あの時は本当に助けられました(笑)」と、今石×中島作品との関わりを述べました。
また、これまで同じ制作陣の作品に携わったことがなかった佐倉さんは、今石×中島作品について、大きい声を出した人が勝ちというウワサを聞いたことがあると明かし、それを聞いた稲田さんは「今回も大きい声を出しています」と続けます。さらに本編では、稲田さんが吉野裕行さんや新谷真弓さんらと共闘する場面もあったりと、『キルラキル』ファンはニヤリとできるとか。
本編ラフを鑑賞したという松山さんは、「個人的に『勇者王ガオガイガー』がすごく好きなので、檜山修之さんが好きなんですね。だから、今回観ていて登場した時は感動しました」と、アニメ好きならではの感想を述べました。
声優も予想がつかない俳優陣の演技に脱帽!「勉強になった」
中盤ではアフレコ時のエピソードについてトークを繰り広げました。
共演経験のある声優陣も多いため、「最初普通に、いつもの感じでね、と言ってアフレコブースから去っていこうとしたら、佐倉さんがはじめましてだったから『ちょっと待ってください!』と言われて。申し訳なかった(笑)」と今石監督と中島さん。
また、劇団☆新感線の顔・古田新太さんが謎のデウスというキャタクターを担当。稲田さんは、「威厳もありつつ、古田さんの持ち合わせる茶目っ気を出してくるシーンがあって、そのコロッと変わる瞬間が予測できなくて普通に吹き出しちゃいました。(声優の)僕らがやると狙ってしまうようなところをサラッとやってのけて、僕らも勉強になった」と振り返り、佐倉さんも声優として想像がつかないところのお芝居が出てくると同意しました。
そして、自治共和国プロメポリスの司政官:クレイ・フォーサイト役 堺雅人さんについてもトーク。
松山さんは「堺さんの芝居の幅が広すぎるんですよね。待ち時間では堺さんと太一くんと僕の3人で自分たちの子どもの話をニコニコしていたりすんです。それで、本番が始まってマイクの前に立つと、堺さんはすごい(怖い)顔しているんですよね」と、その豹変ぶりを思い返し、「同じニコニコなんだけれど、ちょっと狂っているんじゃないかという。声もそうですし、同じ役者として見たことのタイプだったので、すごく勉強になって、本当にビックリしました」と印象を語りました。
早乙女さんは、「堺さんの叫んだときの迫力がものすごくて。それこそ(堺さん、松山さん、早乙女さん)3人で誰が一番声が出るか選手権みたいな(笑)。大きければいいってことでもないんですけど、堺さんがバンッといったときに、すごい怖い迫力が出て、それにものすごく引っ張られたことを覚えています」と、その衝撃を振り返りました。
さらに佐倉さんも、堺さんのお芝居を大絶賛。声優とは異なる表現が生々しく恐ろしさがあり、とてもカッコよく、聴き入ってしまったとのこと。
今石監督も堺さんは期待を何倍も上回る芝居をしてくるので、「この声にどんな画をつけたらいいんだろう……」と、少し冷や汗をかいたそう。今石×中島作品はお芝居によって絵を変えてくれる、と稲田さんが発言すると、中島さんが「芝居がダメだと色を塗らないからね! 決して間に合わなかったわけじゃない、芝居が悪かったら塗らない」と中島節を炸裂させ、会場から笑いが起こりました。
また、会場では、ガロとリオの大きな立体フィギュアも見ることができました。
映画『プロメア』は5月24日ロードショー。
公式サイト:
映画『プロメア』第二弾PV 制作:TRIGGER(5月全国公開)
https://youtu.be/RzFFaLB6fHw
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