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サム・ライミら制作陣が語るサバイバル・スリラー『クロール ―凶暴領域―』 「ワニは完成されたハンターなんです」[ホラー通信]

ガジェット通信 / 2019年10月11日 23時45分

ハリケーンと浸水によって、人間の生活領域がワニの大群に脅かされる恐怖を描いたサバイバル・スリラー『クロール ―凶暴領域―』が10/11よりいよいよ公開。

2000年代ホラーの名手アレクサンドル・アジャが監督し、『死霊のはらわた』シリーズのサム・ライミがプロデューサーを務める本作。ホラー好きには夢のタッグだ。そんな本作について、サム・ライミともうひとりのプロデューサー クレイグ・フローレスが語ったインタビューが到着した。

リアリティを追求した作品の方向性、大量に水を使用した撮影エピソードや、ライミの考えるホラー映画の魅力などが語られている。先日ご紹介したアレクサンドル・アジャ監督のインタビューと併せてご一読あれ。

プロデューサー サム・ライミ、クレイグ・フローレス インタビュー

――本作の見どころをお聞かせください。

クレイグ・フローレス(以下、クレイグ):これまで誰も見たことがない、天災と危険生物の組み合わせと演出だと思います。自然の摂理に沿ったものにしたくて、人間を“ワニの生息地の侵入者”と見立てています。なので水位があがると、彼らとしては当然の行動をするわけです。アレックス(アレクサンドル・アジャ監督)とサムと僕とでいつも話していましたが、例えば、片目がつぶれて目に傷跡が走っている「いかにも」なワニに狙われるという風にはしたくないと。演出は現実的ですが、でも楽しい、ポップコーンを食べながら観るような映画です。観客には恐怖とスリルを楽しんでもらいたいですね。アレックスは、その両方の要素――リアリティとポップコーン、どちらも満足させてくれています。そこが他の映画と違うところです。

――プロデューサーとしての参加はいかがでしたか?

サム・ライミ(以下、サム):プロデューサーとしての僕の役割は、映画製作の“てにをは”を知る人、としてです。それからアレックスの相談役というか。腹心の友、味方ですね、思いついたことを話せる相手です。実際は相談は多くありませんでしたが。たまに問題が発生すると、僕もアイデアを出しましたし、彼が僕の意見を聞いてくることも。でも、僕の考えがどうこうではなくて、全てアレックスを支えるためです。僕は彼のスタイルをできる限り応援して、彼のビジョンを具現化する。優れたプロデューサー、あるいは良いプロデューサーというのは、そういうものだと思います。

ワニは何百万年も姿を変えていない、完成されたハンターなんです

――本作のストーリーについてお聞かせください。

サム:『クロール ―凶暴領域―』は南フロリダにハリケーンが来て起こる洪水の話です。大学の水泳チーム「ゲイターズ」に所属している若い女性がいて、ある日ニューヨークの姉から電話がかかってくる。「お父さんが大変らしい。電話に出ない、心配だ」と。なのでヒロインは州兵が立ち入り禁止にした避難区域の境界線を越えて、洪水しているエリアに父を探して踏み入る。しかも実家があるのは近づいてくるハリケーンの通り道です。家に着くと、父の姿がない。でも車がある、おかしい。すると、地下室から音楽が聞こえてきて、行ってみると、全体が浸水していますが、角に怪我をした父を発見します。ワニに噛まれて負傷しているんです。浸水を防ぐために下りて行ったのかも知れません。でも水は流れ込み、ワニに侵入されてしまう。ここからは、疎遠になっていた父と娘の物語で、二人がカテゴリー5のハリケーンとワニの侵入の中、団結して生存のために戦う1日を描いていきます。

――なぜワニを登場させたのでしょうか?

サム:ワニは原始的な生物です。何百万年もの間、姿を変えていません。それだけ完成されたハンターなんです。そこで映画は、もし洪水などの条件がそろって、彼らが家に来たら、という設定です。この嵐をきっかけに、原始的な脅威と闘わなくてはいけない。面白い組み合わせだと思います。

クレイグ:彼らは暗闇でもよく見えます。ハリケーンでは太陽が遮られてしまいますから、映画としては好都合です。水中では、より危険な存在です。サメ、ホオジロザメよりずっと。1年間の人への危害の数字を見ると、ワニのほうがサメより高いんですよ。

ホラー映画は、ジェットコースターに乗った時の生の快感みたいなもの

――どのシーンの撮影が大変でしたか?

クレイグ:最も大変だったのは水です。本当に。それは、いくつかの側面があります。まず洪水に関しては、何日もかけて撮影する間、水位がどこにあるべきか、かなり綿密に設定しなければなりません。それがひとつ。あとは、俳優たちが安全な環境づくり。ただ、安全と言っても、ちゃんと演技が引き出せるように危険に見えないといけません。それから、水で撮影すること自体の危険ですね。「原則、水に入らなくていい人は絶対に入るな」というルールを徹底させました。誰がいつどこにいるのか、把握できるようにしていました。水にはメイクも入らないとならないし、美術もセット修復で入らないとなりません。セットはすぐ壊れます。水が絶えず壊していくんです。ですから、毎日修復が入りました。本当に大変でしたね。なので、撮影で最も大変だったのは水でした。

――ホラーやスリラー作品の魅力についてお聞かせください。

サム:ホラー映画は、観客の反応が好きです。すごく楽しそうですから。思わず笑ってしまったり、思わずお互いにつかまってしまったり、手を握り合ったり、上着を頭からかぶってしまったり。すごく本能に訴えるし、大仰だし、楽しい体験です。もちろん、他にも感動的な映画はあります。もっと強烈だったり、繊細だったり、深く感銘させられたり。でもホラー映画は、ジェットコースターに乗った時の生の快感みたいなもの。そこが大好きなんです。

『クロール―凶暴領域―』

10月11日(金)日本上陸

(C) 2019 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』

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