『男はつらいよ』はサメ映画と関係がフカい!? サメンテーターのアノ男が最新作を鑑賞!【映画薄口ネタバレ放談】
ガジェット通信 / 2020年2月8日 15時0分
昨年末公開『男はつらいよ お帰り 寅さん』は、銀幕に寅さんがカムバックするということで、年配層を中心に大ヒット・ロングラン公開中です。寅さんを知らない世代も劇場に観に行っているそうで、サメンテーターでおなじみの中野ダンキチ氏も作品に反応。公開後、しばらく経ちましたので、「男はつらいよ」最新作、映画薄口ネタバレ放談を開催しました!
筆者:そもそも寅さんとサメには深い縁があるとか???
中野:そうなんですよ。17作目だったかな?『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』では、冒頭のシーンで『ジョーズ』を再現したようなシーンが出てくるんですよ。
筆者:源公がサメに喰いちぎられる例の?夢落ちの?
中野:ですね。寅さんが船長か漁師みたいな役になって、源公は身体半分喰われちゃって瀕死の状態に……。
筆者:というわけで、今回の映画、サメンテーターとしてはいかがでしたか?
中野:直接のサメ要素はないのですが、サメンテーターとしては、なんといっても『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』でマドンナの太地喜和子さん扮するぼたんのシーンが使われてたんで、スクリーンで見られてうれしかったな~
筆者:今回の映画は、過去作の映像をそのままピックアップしてくるから、個々の作品に思い入れのある人はうれしいですよね!
中野:ぜひ各作品を上映していただきたい!49作あるから、何年かかるかは知らないけど……。
筆者:各作品1秒紹介でも49秒だからね。ただ、寅さんをCGでガンガン出すと思っていたので、そこは聞いていた感じとは違ったかな。その代わり、回想シーンでバンバン出てくる。ほかに気になったところはありますか?前田吟さんとか?博が前田吟さんまんまだったような(笑)。
中野:もともとの博は真面目な印象だったのに、今回はヒゲはやしてチョイ悪風。しかも、さくらに対しても亭主関白的な印象で、キャラが変わっていた印象はありました。おいちゃん、おばちゃんの重しがなくなったらハジけちゃったんですかね?
筆者:もしかすると後期の作品で性格変更があったかもですね(笑)。
中野:あー!わたしは全部観たことがなくて、満男が小学生の頃まで(笑)。
筆者:そういえば満男の目が怖いって話題になっていたのう(笑)。
中野:寅さんの回想シーンでは、あちこちで笑い声が起こっていました。
筆者:メロンのくだりは、素晴らしかったよね。あの間とかタイミング!
中野:いやホントに!絶妙すぎちゃって…。どんな空気で撮影していたのかを知りたい。メイキング映像とか、リハーサルとか残っていないのかな~?寅さんの理不尽のような正論のような返しも最高!
筆者:そうそう。正論なんだよねwいわゆる「メロン騒動」ですね。
中野:男のプライド!たかがメロン一切れ、されどメロン一切れ(笑)。
筆者:ああいう地味なけんか、親戚集まるとありそうだもの。でも、いまは旦那の実家には帰省しない嫁姑問題とかあるじゃないですか。いいことかもしれないけれど、ああいう風景は消えゆくね。
中野:サザエさんとかもそうだけど、あるべきかもしれない日本の家族の姿だけど、すでに絶滅危惧種みたいな印象。昭和の家族ですよね。今は人と人のつながりが薄いので、若い人が観たらまったく違う感想が出てきそう。
筆者:寅さんみたいな人って最近いないですしね。というか、そもそも昭和にはいたのか問題でもあるけれど、だからこそ今回寅さんを戻したんですよね。
中野:まあ、私の周りには大変よく似た人いるんですけどねw
筆者:ぼんちゃん!
中野:YES! ちゃんぼん!人情的なところとか、人との接し方とか、そっくり。ついでにふらっといなくなっちゃうところまでw
筆者:実質『シベ超』だったのか……
中野:絶対違う(笑)。ぼんちゃんは『砂の器』の野村芳太郎監督に、「ぼんちゃんは寅さんみたいだね~」って言われたって話を聞いたことがあったな~
筆者:いいエピソードなんで忘れよう!
中野:あと今日DVDジャケ出し忘れちゃったんだけど、『虎鮫』って映画があって、これがまんま寅さんみたいなストーリー。
無骨で豪快な漁船の船長が若い女の子に恋をして、なんとか結婚にこぎつけるんだけど、実はその女の子ってのが船長の片腕の若い男と両想い。最終的には、絶望して喧嘩別れの結果、サメに食われる悲しい最後を迎える内容。「寅鮫」にしてもいいくらいw
筆者:すごいwww
中野:1932年の作品でサメに重きをおいた作品では最古の作品とも言われたりしています。までも今回、笑い声がたくさんでよかったですよね。
筆者:そうそう。観ているお客さんが楽しそうだったので、もうそれで十分ですよね!
中野:今回のシメは、「我々の身近の寅さんの存在に気付く」ということで、よろしいいのではないでしょうか(笑)。
公開中
(執筆者: ときたたかし)
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