気になる「マスク日焼け」と「マスク肌荒れ」はどうすればいいの? 美容皮膚科医のQ&A
ガジェット通信 / 2020年8月27日 8時0分
毎日暑い日々が続いていますが、そんな中でマスクをしていると日焼けと肌荒れが気になりますよね……。マスク着用で過ごす残暑、何をきをつければ良いのか、「聖心美容クリニック」のすっぴんDr. 美容皮膚科医 小林美幸 熱海院長からのQ&Aをご紹介します。
【Q マスク日焼けとはどんなものですか?】
マスク日焼けは、マスクをしている部分とそうでない部分とで、焼けムラができてしまうこ とを指します。焼けムラの出方としては
<1:マスクをしている部分のみ白っぽくなる><2:逆に、マスクをしている部分のみ日焼けしてしまう>の両方がありえると思います。
1は、マスク部分の肌の方が紫外線の到達量が少なくなるから。マスクの素材にもよりますが、普通のマスクはUV対策はされていないため、マスク部分に到達する紫外線はゼロではなく、マスク部分も多少日焼けをします。
2は、汗・蒸れ・摩擦でマスク部分の日焼け止めが落ちてしまうことが原因です。 特に鼻や頬などの出っ張っている部分は、マスクと擦れやすく日焼け止めが落ちやすくなります。
【Q マスク日焼けを防ぐにはどうすれば良いですか?】
マスクをしているからといって油断せず、日焼け止めは2~3時間おきに、こまめに塗りなおしましょう。十分に肌になじみ、乾いてからマスクを装着するようにしましょう。また塗り直しの際は、焼けムラを防ぐために顔全体にまんべんなく塗ってください。 耳や目の周り、うなじ、あご~首~デコルテは塗り忘れが多い場所なので意識して日焼け止めを塗ってください。
【Q マスクによる肌荒れの事例はどんなものがありますか?】
1:皮膚の炎症
マスクをつけていると汗をかきます。 発汗があると乳酸とともに炭酸水素イオンが遊離して皮膚はアルカリ方向に傾きます。皮膚は弱酸性ですから、アルカリに傾くとニキビ菌などが繁殖しやすい環境になります。 また、布マスクでも不織布マスクでも長時間汗をかいて使用すれば雑菌は繁殖しやすくなりますし、ましてや洗ったりもせず次の日も同じ不潔なマスクをつけるのは、皮膚炎の元です。 使い捨てマスクを一日に何度も付け替えるのはマスク不足の中、なかなかできないと思いますので、洗濯した布マスクを外出時には何枚か持参し、汗をかいたら取り換えることをお勧 めします。その際には日焼け止めの塗り直しもお忘れなく!
2:保湿過剰による肌の不調
最近マスクをしていて肌の調子が悪いと訴える方の声を聞きます。たいてい聞いてみると、マスクをしていて調子が悪いからと保湿の化粧品などをさらに塗り すぎたりしてより悪化させている場合もあります。 マスクをしていると汗と呼気で保湿過剰になりやすい分、化粧品は日中は少なめにしてみるのも手です。夜、マスクをとって洗顔した後は適度な保湿が必要かと思います。
3:摩擦による肌荒れ
ゴムがきつくてマスクがこすれやすい場合は肌を摩擦してしまい、皮膚のバリアを弱めてしまいます。バリア機能が低下した肌は乾燥しやすくなります。マスクをしている間は保湿されていますが、マスクをとるとすぐ乾燥してしまい、乾燥するけれど脂っぽいべたべたした皮膚になり やすくなることも考えられます。ゴムは自分の顔の大きさに合わせて調節したほうがよいです。隙間が空くのはマスクとして よくないので顔にマスクが密着するギリギリのサイズにするとよいと思います。
4:ニキビ
上記の2、3で弱った肌に、雑菌がつくとニキビの原因にもなります。 ニキビができてしまった時は、皮膚科に相談するのが一番です。難しい場合は、ニキビ用の 化粧品をつかって保湿してください。皮膚への刺激を抑えるために、コットンは使わずに手のひらで優しく肌につけてください。
【Q マスクをする際、メイクはどのようにしたらいいでしょうか?】
マスクをつけると、蒸れや擦れでメイクはどうしても崩れやすくなります。そのためいつもよりも軽めのメイクがお勧めです。ベースメイクは、化粧下地を塗った後に、お粉で軽く抑える程度がよいと思います。 化粧下地は、毛穴やくすみをカバーするもの・皮脂をおさえるものなど、現在の肌悩みにあ わせて選ぶとよいでしょう。 チークを入れたい場合は、パウダーではなくクリームやリキッドタイプの方が、肌に密着す るため崩れにくくなります。 メイクを楽しみたい!という方は、日焼け止めの塗り直しがしやすいよう、顔全体のかっち りメイクはお休みして、目元メイクで楽しむのはいかがでしょうか? 目元メイクの色と、マスクの色とを合わせるのも素敵だと思います。
「聖心美容クリニック」美容皮膚科医 小林美幸 熱海院長
https://www.biyougeka.com/doctor/kobayashi/
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