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大原櫻子「辛いことがあっても、弱音を吐いてはいられない…」 命を扱う映画『犬部!』出演で表現者としての想いを新たに

ガジェット通信 / 2021年7月31日 12時30分

捨て犬や捨て猫を救うため、現役の獣医科大学生が立ち上げた実在したサークル「犬部」の活躍を描く映画『犬部!』が現在公開中です。動物たちを守ろうと奮闘する主人公や仲間を、林遣都、中川大志という実力派俳優たちが演じるなか、ミュージシャン/俳優として活躍する大原櫻子さんが、中川さん演じる柴崎涼介の後輩・佐備川よしみ役を好演しています。自身も大の動物好きという大原さんですが、映画『犬部!』との出会いを通じて、想いを新たにする瞬間が少なくなかったと言います。話を聞きました。

■公式サイト:https://inubu-movie.jp/

●今回の『犬部!』という作品は、ご自身にとってはどういう作品になりましたか?

わたしは犬や猫が大好きで飼いたいなとずっと思っているのですが、飼いたい価値観が変わったように思います。ただかわいいから飼いたいのではなく、命の重みを考えると、飼う大変さをすごく学びました。いい意味で今は思いとどまっています。

●これまで飼った経験はない?

ないんです!本当に飼いたいと思っていて家族全員が好きなので、実家で飼いたいよねという話はずっとしています。でも、大好きだからこそ、簡単に飼いたいとは言えなくなりました。

●動物への想いが変化しただけでなく、本作に関わったことで、表現をする人として仕事上の変化は何かありましたか?

わたし自身もエンターテインメントで皆さんに楽しんでいただき、笑ってもらうお仕事なので華やかに見えがちですが、やはり思いとしては命がけです。ひとつひとつのお仕事を感謝しながらやらせていただいているので、どういうお仕事でも頑張らなくちゃと、基本的なことですが改めて思いました。

命を扱う仕事って、本当に大変だと思うんです。愛情を注がないといけないし、自分の時間を削ってまでも接することが多いかもしれない。そう考えると、とても大変なお仕事だし、わたしに辛いことがあっても、弱音を吐いてはいられないなと思いました。

●お仕事をしている上でのモットーはあるのでしょうか?

それは、最近すごく考えるんです。演じたよしみの場合と似ているのですが、彼女は10年の間に自分の飼っていたたくさんの猫を死なせてしまった出来事があり、そこから救いたいという強い思いでお仕事をしている役柄で、わたし自身もちょっと悔しい思いをしたことがあり、その人に対してビッグになって「見てろよ!」みたいな。悔しいひとつの想いをバネに、お仕事を頑張っているところがあるんです。それってよしみとも重なるというか、楽しいや好きな気持ちのモチベーションだけじゃなく、悔しい苦しみをバネにしてお仕事を頑張れているところがあるんです。

●もともと心の奥底にあったものが、よしみと出会って表に出て来たのですか?

いえ、そうではなくて、こういうことは誰にでもあることなのかなと思うのですが、疲れた時とかに何のためにこの仕事をしているのかって、人間であれば誰でも一度はふと思うじゃないですか。わたしも肉体を使うお仕事なので、疲れた時にそういうことをふと思うことがあるんです。なので、そのことは最近すごく考えていました。

●ネガティブな感情のほうが、力が出るものなんですよね。

そうですね。ネガティブがあることで、ポジティブにもなれると思います。

●大原さんにとってお仕事や人生は、何をもって成功と言えるのでしょうか?

それは笑顔になってくれる人がいることですね。そうだから頑張れますよね。よしみの場合もたとえばワクチンを開発して、愛犬や愛猫がたとえ病気になっても救うことができて、その飼い主さんの笑顔のために彼女は頑張っていると思うし、わたしはわたしで表現者としてお客さんが自分の歌を聞いてくれて、お芝居を観て楽しかったと言ってくれて、今日1日頑張れたと言われると頑張れるんです。なので、人の笑顔だと思います。元気を与えられた時に、やっていてよかったなと思いますね。

●今日はありがとうございました!この映画、どういう方に観てほしいでしょうか?

わたしも含め、動物大好きという若い人はすごく多いと思います。現状は目を逸らしたくなることがたくさんあると思います。なので若い方や、これからワンちゃん猫ちゃんを飼おうか悩んでいる方たちにぜひ観てほしい映画かなと思います。

■ストーリー

青森県十和田市に、一人の変わり者がいた。花井颯太(林遣都)22歳、獣医学部の大学生。子どもの頃から大の犬好きで、一人暮らしのアパートには保護動物がぎっしり。周りからは変人扱いされても、目の前の命を救いたいという一途な想いで保護活動を続けていた。ある日颯太は、心を閉ざした一匹の実験犬を救ったことから、ひとつでも多くの命を救うため、動物保護活動をサークルにすることを思いつき「犬部」を設立。颯太と同じく犬好きの同級生・柴崎涼介(中川大志)や後輩の佐備川よしみ(大原櫻子)らが仲間となり動物まみれの青春を駆け抜け、それぞれの夢に向かって羽ばたいていった。颯太はひとつでも多くの命を救うため動物病院へ、そして柴崎は動物の不幸な処分を減らすため動物保護センターへーー。

「犬部」から16年後。獣医師となっても一途に保護活動を続けていた颯太が逮捕されたという報道をうけて、開業医として、研究者として、動物保護センターの一員として、それぞれの想いで16年間動物と向き合ってきたメンバーたちが再集結するが、そこに柴崎だけがいなかった……。

■作品紹介

映画『犬部!』

2021年7月22日から全国公開

監督:篠原哲雄

脚本:山田あかね

原案:片野ゆか

出演:林遣都、中川大志、大原櫻子、浅香航大、田辺桃子、安藤玉恵、田中麗奈、蛍雪次朗、岩松了

配給:KADOKAWA

(C) 2021『犬部!』製作委員会

撮影:山口真由子

(執筆者: ときたたかし)

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