ジャパンC回避でJRAに抗議文!? アーモンドアイ、クロノジェネシスも批判の的に? 京都記念、共同通信杯のW制覇「最強兄弟」が輝いた時代
ギャンブルジャーナル / 2021年2月11日 19時0分

「いや、これ以上は勘弁して――」
兄弟対決の行方を聞かれた浜田光正調教師は、そう明言を避けた。充実一途の「兄」を手掛けていたが、「弟」の快進撃はすでに競馬界を飲み込むほどの勢いがあった。
今から27年前の1994年の競馬界は、たった2頭の兄弟に彩られた。
前年の菊花賞馬であり有馬記念(G1)でも2着したビワハヤヒデは、始動戦となった2月13日の京都記念(G2)で59キロを背負いながらも7馬身差で圧勝。2番手から楽に抜け出し、天皇賞馬ライスシャワーらをまったく寄せ付けなかった走りは「ハヤヒデ時代の到来」を予感させるに十分なパフォーマンスだった。
しかし、そんな淡い“予感”は、わずか1日で打ち砕かれることとなる。翌14日に行われた共同通信杯(G3)を、ビワハヤヒデの弟ナリタブライアンが4馬身差で完勝したのだ。
当時デビューから12戦連続で連対を果たし、クラシックでも2着、2着、1着と“準三冠馬”といえる実績を誇ったビワハヤヒデだったが、前年の有馬記念で劇的な復活を果たしたトウカイテイオーに敗れるなど、どこか“準主役”のイメージがあった。
だからこそ多くのファンやマスコミは、底知れないスケールを見せる新王者ナリタブライアンに心を惹かれていた。前年の菊花賞馬が伝統の京都記念を7馬身差で圧勝したにもかかわらず「ハヤヒデ時代の到来」がほとんど叫ばれないほど、兄弟のイメージの“差”は歴然としていたのだ。
その後、5月の天皇賞・春(G1)を単勝1.3倍の人気に応えて完勝したビワハヤヒデだったが、「弟一色に傾いていたので『いや、兄貴も強いんだぞ』という気持ちが出た」という実況の杉本清アナから「兄貴も強い、兄貴も強い、弟ブライアンに次いで兄貴も強い」とエールを送られるほど。すでに皐月賞(G1)を完勝していたナリタブライアンからは、兄が果たせなかった「三冠」の声が挙がっていたからだ。
そしてナリタブライアンが日本ダービー(G1)優勝で三冠へ王手を掛け、ビワハヤヒデも負けじと宝塚記念(G1)を完勝した頃、ファンの注目は歴史的な兄弟対決に大きく注がれた。
管理する浜田調教師が「今のビワハヤヒデなら何とかなるんじゃないか……。いや、これ以上は勘弁して」と話すなど、兄はあくまで挑戦者だった。結局、ビワハヤヒデは秋の天皇賞で屈腱炎を発症し、そのまま引退。兄弟対決は幻に終わってしまう。
だが、本馬には当時の風潮を思わせる意外なエピソードがあった。
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