[MOM1200]東邦GK千葉裕太(3年)_決定機2本をしのぎ、チームカラーの堅守を体現

ゲキサカ / 2014年11月9日 6時45分

[MOM1200]東邦GK千葉裕太(3年)_決定機2本をしのぎ、チームカラーの堅守を体現

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.8 全国高校選手権愛知県予選準決勝 東邦高 1-0 東海学園高 瑞穂公園陸上競技場]

 攻める東海学園高が先制点を決め、そのまま押し切る試合。前半は、そんな試合の流れだった。ところが、試合の流れに抗う男がいた。前半28分、東海学園のFWが完全に抜け出した場面で、東邦高のGK千葉裕太は間合いを詰めてシュートコースを狭めていた。シュートは千葉の体に当たって跳ね返り、東邦は九死に一生を得た。千葉は「前半は僕自身も緊張があって受け身になってしまった。GKが前に出て処理すべき場面で出て行くことができずに、自分でピンチを招いてしまったところもあった。無失点で帰って来なければ、GKとして仕事をしたことにはならない。試合前の円陣で『後ろは任せろ。打たれてもオレが止める。だから前線は結果を残して来てくれ』と言っていたから」と強い気持ちで窮地に立ち向かったことを明かした。千葉が自ら指摘したように、前半は最終ライン裏のルーズボールに対するケアが遅く、相手FWに距離を詰められてヒヤリとする場面もあった。

 だが、前半を無失点で切り抜けたことで、試合の流れは東邦に傾いた。まるで壁のようにゴール前に立ちはだかり、空中戦で力強く跳ね返した駒澤吉哉と、最後の最後でシュートブロックに飛び込める山田尚哉とのCBコンビの働きも大きかったが、やはり千葉が1対1をセーブした効果は絶大だったと言える。流れを止め、流れを変えるビッグセーブだった。しかも、試合の変わり目は、試合終盤にも訪れた。後半19分に先制に成功した東邦は、東海学園の巻き返しにあいながらも、CBコンビを中心とした粘りでリードを守っていた。しかし、後半36分に再び最終ラインを突破された。浮き球のパスに相手FWが抜け出し、挟むようにプレッシャーをかけたDF陣との競り合いを振り切ってシュートを放った。ところが、ボールはまたも千葉が体に当ててゴールを割らせなかった。この場面も、決まっていれば苦しんでいた東海学園が息を吹き返す流れだった。千葉は「シュートストップは、僕の得意分野。そこで負けるわけにはいかないという気持ちもあった」と再び意地を見せた。

 横井由弦監督は「前半みたいに思い切りの良さを欠く場面があるのは課題。でも、ゴールに向かってくる選手を止める場面では、本当によく落ち着いて対応できている。まあ、ちょっと自信過剰というか、そこまで上手くないんじゃないのって思っちゃうんだけど、自分では上手いと思っているんじゃないの?」と冗談半分の選手評価を下したが、この日の出来については「前半も後半も1本ずつ決定機を止めてくれた。完全にすり抜けられてしまった場面だったので、上出来」と文句なしの賛辞を贈った。

 次戦は、いよいよ愛知の覇者を決める決勝戦。全国大会の出場切符をかけた一戦だ。東邦は、前線の中心選手である鈴木大嗣を累積警告による出場停止で欠くだけに、厳しい戦いが予想されるが「僕は、良いプレーがなかなか続かないのが課題。調子に波がある。今度は決勝戦も良いプレーを見せたい。受け身にならず、挑戦者の気持ちで東邦らしさを前面に出して戦いたい」と意気込む千葉が再び活躍すれば、試合の流れは再び東邦に傾くかもしれない。

(取材・文 平野貴也)▼関連リンク
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