[MOM1242]米子北FW定本佳樹(3年)_堅守・米子北を「点が獲れるチーム」に変えたエースが会心の3発!
ゲキサカ / 2014年12月15日 9時30分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.14 プレミアリーグ参入戦1回戦 新潟U-18 0-3 米子北高 広島一球]
米子北高の背番号10を背負うFW定本佳樹(3年)がエースの名に恥じない活躍を見せて、チームを勝利に導いた。
この日戦ったアルビレックス新潟U-18は3月に親善大会「ジャパンユースサッカースーパーリーグ」でも対戦した相手。「前回と同じように裏を狙って得点を奪っていこうと思っていた」との言葉通り、立ち上がりからカウンターの起点として果敢な飛び出しを披露した。11分にはGK中原創太のキックが前線に入ると、ゴール前までダッシュ。相手DFのクリアミスが足下に入ると、前に出ていたGKを冷静に見極めて、ループシュートを決めた。
「ずっと中盤をやっていたので人を使うプレーはできていたけど、常にゴールを見るようになってきた」と城市徳之監督が成長を認める一撃でチームを勢いに乗せると、19分には右サイドからテンポ良く繋がったボールをPAでキープ。相手DFに囲まれながらも、「GKが分かりにくいタイミングで蹴ろうと思っていた」と再びGKの状態を冷静に判断し、利き足とは逆の右足で流し込んだ。そして、試合終了間際の後半40分には「自主練通り」という理想の形で、中央からFKを沈めてハットトリックを達成した。
堅守速攻が伝統の米子北だが、「今年は点が獲れるチーム」と定本が自信を見せるように例年以上の得点力が持ち味となっている。その中心にいるのが、「定本の所でボールが収まるのが大きい」と指揮官も期待を寄せる定本自身。高校1年時は右サイドハーフ、2年時はボランチでポジションを摘み、「GK以外ならどこでもできると思う」(城市監督)というユーティリティぶりをウリに出場機会を得ていたが、最終学年を迎えた今年はFWとしてプレー。「点が獲ることが好き」という男にとって絶好の持ち場を得ることとなった。
これまで通り、持ち前のパスセンスを活かし、前線での収め役を務めるとともに目覚めたがストライカーの本能だ。「昨年まではボランチだったけど、今年からはFWになったことで得点への意識が高まった。シュートを打たないと入れないので、ビビらずに打っていきたい」。言葉通りの積極的なシュートで、プリンスリーグ中国では2位となる18得点をマーク。「彼の選手としての幅が広がった。守備的なこともできるし、球離れも早くなった。今年は点が獲れないFWと言っていたけど、彼が成長してきて、得点が計算できるようになってきた」と城市監督も認める活躍を見せた。
「1、2年の時は試合に出させてもらっても何もできなかった」と振り返るように、これまでの活躍は中国地区のみに留まっていたが、「今年は最後の年なので上を目指していきたい。勝ちたいという意欲が強いので、自分の得点で貢献したい」と鼻息は荒い。次戦も自らの活躍で、プレミアリーグ昇格を掴み、選手権に弾みをつけたいところだ。
(取材・文 森田将義)▼関連リンク
2014プレミアリーグ
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