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[プレミアリーグ参入戦]「献身」でまとまった大分U-18が3発勝利、大興奮のプレミア初昇格!

ゲキサカ / 2014年12月16日 10時37分

 それでも前半29分、大分がエースのファインショットによって先制点を挙げる。相手のクリアボールを拾った右MF鷺原拓也(2年)が前線の坂井へ当てると、坂井がDFと競りながらコントロールしてターン。そして弾んだボールを右足ボレーで叩くと、豪快な一撃が逆サイドのゴールネットへ突き刺さった。今夏、W杯ブラジル大会に出場した日本代表のサポートメンバーを務めた坂井の鮮やかな一撃。これでリードを奪った大分はさらに33分、姫野の左CKから追加点を奪う。中央へ放り込まれたボールは米子北DFが触ったもののクリアが小さく、ファーサイドの佐藤がコントロールから右足シュートを叩き込んだ。

 そして41分、大分は鷺原からのパスをFW岩田智輝(2年)がスルー。CBの背後でコントロールした坂井が狙いすました右足シュートをゴール左隅へ沈めて3-0と突き放した。前半のシュート数は4-2。少ないチャンスを確実に決めた大分が、3点のアドバンテージを持って前半を終えた。それでも、後半開始からの11分間で3人を入れ替えた米子北が反撃に出る。14分に定本が振り向きざまに左足ロングシュートを放つと、17分には定本のヒールパスからMF松本浩輝(3年)がシュートへ持ち込み、19分には山崎の落としから定本が左足シュート。だが、シュート精度を欠いた米子北は21分にもMF勝田玲央(3年)のスルーパスで左サイドを抜け出した定本が決定的な左足シュートを放ったが、飛び出したGK竹中健悟(3年)に精度を狂わされたか、そのシュートもゴール右へ外れてしまった。

 1点を奪い返していれば、米子北にも十分に可能性が広がる展開。対して押し込まれる時間帯が続いた大分だったが、トップチームの一員としてJ2で10試合の先発フル出場を経験しているMF岩武克弥(3年)やチームにとって欠かせない存在となっていた姫野が支え、前半から出足のいい守備を見せていた佐藤、吉平駿(2年)のCBコンビも無失点のまま試合を進めて行く。佐藤が「今年のチームは監督も言っていましたけれど、『ブレない』というのがある。そういった(苦しい)時間帯でも自分たちの時間帯でも自分たちのサッカーができるというのが自分たちの強みだったので、それが出たのは良かったと思います」と振り返ったように、追加点を奪うチャンスこそを活かせなかったものの、個々の献身的な動きによって米子北に追撃を許さない。米子北は後半アディショナルタイムに定本がスーパーミドルを叩き込んで意地を見せたが、1-3で試合終了。大分が初のプレミアリーグ参入を決めた。

 大分は今年、全国舞台でチーム力を高く評価されながらも1点に泣き、日本クラブユース選手権16強、Jユースカップは8強で敗退していた。それでも3年生にとって最後の大会である参入戦で2連勝。姫野は「もっと上に行けるチームだったと思う。でも、最後に一番の目標であるプレミア昇格を達成できたので良かったと思います」と最後で成し遂げたノルマ達成に笑顔だった。佐藤は来年、高校年代最高峰のリーグ戦を戦う後輩たちへ向けて「やるからには絶対にトップ。チャンピオンシップに出てもらいたいですね」と高い要求。山崎監督は「上のカテゴリーで戦えるので、しっかり準備して、しっかりトリニータというところと九州のプライドをもって臨みたい」と誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
2014プレミアリーグ

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