[選手権]交代戦術で明暗…日大藤沢が静岡学園に競り勝ち初の4強へ

ゲキサカ / 2015年1月5日 20時20分

[選手権]交代戦術で明暗…日大藤沢が静岡学園に競り勝ち初の4強へ

[1.5 高校選手権準々決勝 日大藤沢2-1静岡学園 駒場]

 第93回全国高校サッカー選手権大会は5日、準々決勝を各地で行った。駒場陸上競技場の第2試合では、日大藤沢高(神奈川)が静岡学園高(静岡)を2-1で下し、初の4強へと駒を進めた。10日に行われる準決勝では、星稜高(石川)と対戦する。

 前半から試合の流れは、どちらかと言えば静学にあった。ただ静学の川口修監督も「交代で流れを変えようという考えはあった。今思えば、采配ミス。思い切ってやっておけばよかった」と悔やんだ点。日大藤沢が、交代カードを上手く使い、勝利を手繰り寄せた。

 立ち上がりはお互い慎重だった。前半5分、静岡学園はFW加納澪(2年)が強引な突破からチャンスを作るが、GK鈴木孔明(2年)が前に出て防ぐ。同21分にもゴール前で混戦を作るが、加納が押し込むことは出来なかった。

 守勢に回ることが多かった日大藤沢も前半23分、FW田場ディエゴ(3年)がドリブルでエリア内に侵入。しかしDF3人に囲まれて、ボールを奪われると、同32分には浮き球をクリアに行ったGK山ノ井拓己(1年)が空振り。田場に渡るが、キャプテンDF石渡旭(3年)の絶妙なカバーリングに遭い、シュートまで持ち込ませてもらえなかった。

 スコアレスで折り返した後半、日大藤沢が最初に動きを見せた。ここまでインフルエンザによる体調不良のために欠場していたFW今井裕太(3年)を今大会初出場させる。さらに同16分にDF三明風生(3年)、同27分にはFW前田マイケル純(3年)と、次々とカードを切って静学にプレッシャーをかける。

 すると後半29分、右サイドからのFKを獲得した日藤はMF西尾隼秀(2年)のキックをDF小野寺健也(2年)が頭で合わせる。ゴール前でこぼれると、混戦の中でDF金井勇人(3年)がシュート。最後は「ファーを狙っていた」という前田が押し込み、均衡が破れた。

 だが静学も後半31分、同21分に投入されていたMF中澤史伝(3年)が右サイドを突破。シュートはGKに弾かれたが、こぼれ球をMF後藤真(3年)が押し込む。DFに当たってこぼれるも、最後はMF本藤風太(3年)が左足で蹴り込み、すぐさま同点に戻した。

 しかし日藤は慌てなかった。後半38分、DF福屋凌平(1年)からのパスを受けた田場がワンタッチスルーパス。中央で裏に抜けた今井が冷静に右足でゴール左隅に蹴り込み、勝ち越し点を奪う。「パスが出てきてもいいように走り込んでいたら、思った通りに出てきた。あとはシュートだけでした」。復帰戦となった今井が千金弾を突き刺し、静学を沈めた。

 激戦区神奈川を7年ぶりに勝ち上がってきた日大藤沢。7年前に比べて、佐藤輝勝監督も「冷静に挑めている」と話す。ただ静岡県出身で、日大三島高出身の同監督にとって、静岡学園を破っての4強進出は格別のようで、「ゴールの時は、はしゃいじゃいました。まだまだガキですね」と興奮冷めやらぬ様子だった。

 対する静学の川口監督は、ベンチワークが最後まで後手に回ってしまったと悔やむ。事実、先制点を許した直後には後藤を下げてMF大坪岳(3年)を投入する準備を進めていたが、本藤の同点弾が生まれたことで、この交代を取り消していた。そして勝ち越し被弾。「交代を用意していたが、追いついたことで辞めた。今思うと、あそこで思い切って流れを変えておけば。交代して、メッセージを出せればよかった」と口を歪めた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)【特設】高校選手権2014

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