[総体]全国連覇よりもまずは福岡制覇!23日初戦の東福岡はチーム力で全国へ
ゲキサカ / 2015年5月23日 7時1分
MF増山朝陽(現神戸)MF中島賢星(現横浜FM)を擁し、昨年度の全国高校総体を圧倒的な攻撃力で制覇した東福岡高(福岡)。3年生主体のメンバー構成だったこともあり、彼らが卒業した今年は文字通り「0」からのスタートになった。
今年はU-18日本代表候補のGK脇野敦至(3年)と背番号10とキャプテンマークを中島から継承した技巧派MF中村健人(3年)という2人の実力者を擁しているが、個の力で去年より見劣りする感は否めない。「個人としての力はない。でも、チームとして戦える力は去年よりあると思う。11人みんなでサッカーをしたい」と中村も話していたように、チーム力で戦い抜くことが新チームに必要不可欠だった。
その想いを胸に挑んだ新シーズンであったが、九州新人戦準決勝で国見高に惜敗し、高円宮杯U-18プレミアリーグWEST開幕戦ではC大阪U-18に1-6の大敗。チームの根幹が揺らぐような結果になってしまった。しかし、やはりそこは名門。第2節以降はきっちりと修正を掛け、中断前の第6節まで負けなしの快進撃。「課題を全て修正しようと一生懸命取り組んでいる。だから、結果がスコアに繋がっている」と森重潤也監督が語るように、春先に苦しんだことがチームとして戦うきっかけになり、チームとして好調を維持する要因になった。だが、まだまだチームの骨格が固まったわけではない。それでも、サイドハーフから最前線にポジションを移したMF毎熊晟矢(3年)やアンカーの位置に入るMF鍬先祐弥(2年)が台頭。個の部分も含め、今夏を通じチームが一皮向ける可能性を示しつつある。
だからこそ、23日の九産大九州高戦から始まる平成27年度全国高校総体「2015 君が創る 近畿総体」サッカー競技(兵庫)福岡県予選は是が非でも突破しなければならない。昨年のチームもこの予選の中で攻撃力が磨かれたからこそ、全国制覇を果たす事が出来た。「そんなに簡単に(課題は)クリア出来ないし、まだまだこれから。チームを作るのはそんなに簡単じゃない。今のチームはストロングポイントを作りにいっている時期。いかに勝っていくチームを作っていくかの段階だから」と森重監督が話すようにまだまだ攻守とも課題は多いが、今予選で勝ち抜く事が成長へと繋がるはず。「目標は連覇じゃない。全国大会の舞台に出る事。まずは県で一番を取りたい」と話す指揮官の言葉からも、今予選を勝ち抜く事がチームの飛躍に繋がることを感じさせた。昨夏のように、予選を通じて成長を遂げて福岡制覇へ。まずは初戦に全力を尽くす。
[写真]横浜FM入りした中島賢星から東福岡の10番、キャプテンマークを受け継いだ中村
(取材・文 松尾祐希)▼関連リンク
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