[総体]相手応援席から巻き起こった「野田裕喜」コール、大津の注目CBが期待とともに全国へ
ゲキサカ / 2015年6月3日 18時15分
[6.2 全国高校総体熊本県予選決勝 大津高 3-1 熊本国府高 水前寺競技場]
全国高校総体熊本県予選決勝の試合終了後、スタジアムには“意外な”声が響き渡っていた。敗れた熊本国府高の応援席から「のだ・ひろき」コールが巻き起こったのだ。勝者・大津高のU-18日本代表CB野田裕喜主将(3年)に対する期待、そして敬意。これは一度だけでなく、大津イレブンが熊本国府応援席に挨拶した際にも再び「のだ・ひろき」コールがスタジアムに轟いた。これを受けた野田は「(相手チームにコールされたことは)初めてですね」と微笑みながら、「(野田コールは)嬉しかったですし、対戦相手をリスペクトするというのはいいチームだと思うので、自分たちもそれを見習わないといけないなと思いました」とチームリーダーらしい受け答えをした。
「圧倒的に勝つというのが目標だった」この日、野田をはじめとした大津イレブンは熊本国府相手にチャンスらしいチャンスをつくらせない。相手の縦に速い攻撃にもしっかりと対応。野田は中盤を抜けてきたボールを危険なゾーンに入れず、相手エース・原口克俊とのマッチアップを制すシーンもあった。後半終了直前に相手のファインショットによって1点を失ったが、さすがの存在感を見せていた野田はほぼ危なげない守りで全国切符を勝ち取った。
高校生ながら今季、特別指定されているロアッソ熊本でJ2公式戦4試合に出場。年代別日本代表の主軸候補でもある野田は今年の高校サッカー界を代表するタレントのひとりだ。本人にも他の高体連所属選手とは違うステージで戦っているという自負がある。「自分はロアッソで試合に出させてもらっていますし、ほかの高校生とは違う経験ができていると思っている。それでもプロに入ったらまだ上手い選手だったり、強い選手というのはいる訳で、自分は高校生相手に目を向けるのではなくて、プロ相手に目を向けて目標をもっともっと高くして、早く達成して、納得できるまでに成長したいと思っています」と力を込めた。
CBとしてプロで勝負する。野田は身長181cm。特別な高さがある訳でも、特別な速さがある訳でもない。プロの世界でCBは身体能力の差も出てしまいがちなポジションだが、それでも自分には負けない部分があると強調する。「自分のベースは戦う姿勢だったり、相手に絶対に負けないという気持ちだと思うんで。そこはプロの相手でも通用するなと思っています」。実際にプロと対戦し、CBのポジションで戦えるという自信は増した。「J2でやってもそこまでやられる気とかしないですし、プロの選手とかも『かかってこい』という感じで、自分はそこ(CB)で勝負したいです」
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