U-18代表は早生まれJリーガーたちが不安払拭するか、MF増山は代表、クラブで思い切りの良いプレー誓う
ゲキサカ / 2015年7月15日 19時59分
新潟県内で合宿中のU-18日本代表候補は15日午前、ハーフコートでゴールを置いての6対6や8対6のオフェンス・ディフェンスなどを行った。クロスを簡単に上げさせない守備や、CBがFW以外の選手の動きを視野に入れておくことなどを指摘されながらのトレーニング。攻撃面ではテンポアップした際に精度高い攻撃でシュートへ持ち込むシーンが多かった。だが、午後は練習開始直前から雷鳴が続く悪コンディション。約30分間様子を見たものの、雷注意報に加えて雨も警戒されたことから練習中止となった。
U-18日本代表候補のメンバーを構成しているのはプロ1年目のJリーガー、大学1年生のそれぞれ早生まれの選手と高校2、3年生。内山篤監督は「心配なのはコンディション」とプロ1年目で出場機会を伸ばせていない選手たちのゲーム体力について不安視する。実力的にはU-18代表チーム上位の選手たちが公式戦での90分間ゲームを経験できておらず、すでに神戸でJ1、ナビスコ杯デビューを果たしているMF増山朝陽も「コンディションはチームでもいい方だと思うけれど、(90分間の)ゲーム体力は心配ですね」と不安をのぞかせる。
その点については「チームで頑張ることがここの代表に来れることに繋がっている」というCB中山雄太(柏)が「J3というリーグでも少し経験を積ませてもらっている。そういうところで自分のサッカーができるようにしていきたいと思っています」と語るように、それぞれの選手の出場機会を掴む努力と、U-22選抜でのJ3出場などによって向上させていくだけ。プロ1年目の選手にとっては悩む時期でもあるが、それを乗り越えて、代表チームでも柱を担う選手になっていく。
その中で増山は現在、積極性の部分も課題として挙げている。東福岡高に所属していた昨年、1対1では止められないほど破壊力十分の突破で全国高校総体日本一に貢献。“ヒガシのクリロナ”“和製クリロナ”のニックネームもついたMFのアグレッシブな仕掛けは対戦相手たちの脅威だった。だが、プロではまだ遠慮の部分が抜け切れていないという。
「頭では分かっているんですけれど、プレーがそういう風に『遠慮がちょっと出ているよ』と強化部の人にも言われたし、自分のプレーのやさしい部分がちょくちょく見えるから『年とか気にせずにやれ』『もう少し自分で行った方がいいんじゃない』って言われている」。プロ入り後、半年間のプレーを見て指摘された思い切りの欠如。この日のU-18代表候補のトレーニングではDFに囲まれながらも強引に仕掛けて左足でゴールを破ったシーンもあったが、「年代が近かったら遠慮とか何もないので思い切ってプレーできるんですけど、プロでも出していかないといけない」と引き締めていた。
内山監督は「90分やらせたい選手も何人かいる」と語っており、U-18代表候補のJリーガーたちは16日の練習試合(対JAPANサッカーカレッジ戦)で90分間プレーすることになりそうだ。不安を払しょくする動きを見せたいところ。増山は「(アジア1次)予選も近くなっている。いい結果というか、いいサッカーをして終われたらいいなというのがありますし、しっかりチームに馴染んであしたからアピールしてまた呼ばれればいい」と意欲を見せた。
(取材・文 吉田太郎)
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