[総体]久御山の注目MF山本蓮、激戦ブロックも「それを倒すために来た」
ゲキサカ / 2015年8月4日 9時54分
[8.3 全国高校総体1回戦 桐光学園高 2-2(PK4-5)久御山高 みきぼうパークひょうご第2球技場]
「楽しみです。それを倒すために来たので。それを楽しみに来た」。京都王者・久御山高はU-18日本代表FW小川航基擁する桐光学園高と初戦。そして勝つと、2回戦ではFW神谷優太(湘南内定)、CB常田克人(仙台内定)らタレント揃う青森山田高と対戦する組み合わせとなっていた。だが、久御山のJ注目エース、MF山本蓮(3年)は2点ビハインドを追いついてPK戦で勝利した桐光学園戦後、2試合連続となる強敵との戦いを「倒しに来た」「楽しみ」と笑顔を交えながら言い切った。
この日は、久御山らしい個人技とパスワークでゴールへ迫りながらも桐光学園のタイトな守備の前になかなかシュートシーンを増やせない展開。その中で2点を先取される苦しい試合となった。それでも後半、相手のプレッシャーがやや落ちた瞬間を山本は見逃さなかった。
意識したのは自分が決めるということよりも、自分たちの時間を増やすということ。「自分たちがボール持てるかと考えていたので、そこでいい流れができてきたら点取れると思った。自分が行くよりもボールを回すパスやドリブルをしていて、それが上手くハマった。あの時間帯が欲しかったので、それが後半のその時にできて良かった」と、よりボールに触れながらドリブルとパスで流れを引き寄せる役割を果たしたことを喜んだ。
桐光学園の小川との対決にも注目が集まった一戦。山本は試合中に感じたことを「僕も上手くなるうえで最終は日本のレベルアップを考えている」という理由で小川にアドバイスしたという。「2点取られてあれは代表やなと思いましたけれど、(前)向けるときに向かんかったり、そういう怖さがあったらもっといい。(アドバイスしたことは)『もうちょっと前向けたりしたら怖い選手になる』と伝えるだけ伝えました」。試合後に対戦相手にアドバイスする選手はちょっと珍しい。それでも本人は日本サッカーのため、これから日本サッカーを盛り上げていくため、世代屈指のテクニシャンは同年代を代表する選手に苦言を呈した。
その技巧で存在感を示し、注目対決勝利に貢献。サッカーに対する考え含めて異質の注目MFからまだまだ目が離せない。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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